2017年 世界の食品市場、6つのトレンド

食材・飲料品の市場分析により、2017年のグローバルでの食品市場トレンド6項目が発表された。各項目を見てみると、来年の食品市場のトレンドのポイントは、「伝統」「ヘルスケア」「エコ」「時短・効率」「健康リテラシーの向上」と言えそうだ。(ミンテル調べ)

食のトレンド1「伝統の復活」

古代の穀物、古代のレシピ、習慣、伝統など「古代」を主張する製品開発の増加。

キヌア、キビ、スペルト小麦などの古代穀物(日本では「雑穀」にあたる)は栄養価が高く美容や健康に良いことから、米国を中心に国内でも度々メディアに取り上げられトレンドになっているが、来年は各古代穀物が「一つ一つ注目されては消える」という流れから、「古代食」「伝統食」というくくりで日常食へと定着させるための商品・サービスが誕生しそうだ。

具体的には、古代食レシピ、伝統や文化を重んじた食生活やライフスタイルの提案など。伝統食と相性の良い地方の料理も注目されるだろう。古代食・伝統食は、一過性のトレンドではなく、どこのスーパーにも陳列される一般的な食形態になるかもしれない。

食のトレンド2「ベジタリアンの強化」

植物を重要な要素とするより多くの製品が歓迎される。消費者は健康とウェルネスのために果物、野菜、ナッツ、種子、穀物、植物など菜食主義者の増加が予測される。「牛乳、マヨネーズ、ヨーグルト、チーズなど動物性製品を植物ベースの代替品へ」の開発が進む。

ベジタリアンと言っても、動物性たんぱく質を一切食べない「ヴィーガン」、果物・ナッツ類・野菜だけを食べる「フルータリアン」、卵・乳製品は食べる「ラクト・オボ・ベジタリアン」、魚介類は食べる「ペスコ・ベジタリアン」など種類は様々あるが、これからは、厳格にこれらのルールを守る「菜食主義者(ベジタリアン)」というよりは、美容や健康のために「野菜を多めに食べる」という志向の「ソフトな菜食主義者」が増えていきそうだ。

健康ブームの中、食への意識は確実に高まっており、さらに国内においては機能性表示食品も増えてきている。穀物や野菜、果物類の健康効果が再度見直されることが大きな後押しとなっていくと考えられる。レストランなどの飲食店でこのトレンドを活かすとしたら「野菜たっぷり」のメニューは必然と言える。野菜メニューが少ない飲食店は、女性からの支持は得ずらいだろう。女性グループは真っ先に「ねぇねぇ?サラダ頼まない?」「うん!じゃぁシーザーサラダ1つ!」から始まるのがお決まりなのだから。

食のトレンド3「食品廃棄物の排除」

世界で無駄な食品、飲料水を減らす活動が小売業者、外食産業、慈善団体で活発化する。リサイクル、持続可能性への消費者の意識改革も進むと予測される。

食品ロスは、世界規模で考えるべき大きな社会問題だ。日本の場合、食品ロスは年間632万トン。全世界の食糧援助量の約2倍という信じられない数字だ。トレンド予測を発表した同社は、来年は企業や団体による活動で食品ロスを減らす試みが活発になると同時に消費者の意識も変化していくと予想。国内では、すでに企業による試みで成功しているケースもある。

参考記事
「売れ残り商品を、画期的なアイディアで販売する方法」

食のトレンド4「食品エッセンスの時代」

マルチタスクライフスタイルを過ごす現代人にとって時間は最重要課目。新鮮で栄養価が高く、便利なフォーマットで完全な栄養を提供する「バイオハッキング」な食品に開発が進む。 製品の入手、準備、消費に必要な時間がセールスポイントになり得る製品も登場。

24時間情報と接触することになった人々にとって、毎日のTo doは増えるばかり。そんな中で、健康意識も高まれば、毎日がとにかく大忙しだ。「忙しいけれどきちんと健康をコントロールしたい」。このニーズは今後確実に大きくなる。「食関連」とのタッチポイントは様々あるが、どこの部分でこのニーズを満たすのか?はそれぞれ各企業のアイディア次第だ!

食のトレンド5「ナイトシフト」

すべての年齢の人々が就寝前に落ち着き、眠りが良くなり、寝ている間に体調を整えるような食べ物と飲み物の市場が生まれている。飲料水では紅茶の人気が復活し増加するとみられている。カモミール、ラベンダーおよび他のハーブの活用が急増。リラクゼーション、満腹感、そして消費者が眠っている間に機能的利益をもたらす製品開発にイノベーションの可能性があるとみられる。

忙しい現代人にとって、これからは「就寝時間に、眠っているだけではもったいない!」という概念が生まれ始めているようだ。その一つが、寝ている間に体調を整える食品。新しい訴求方法になりそうだ。

食のトレンド6「低所得層への健康食推奨」

多くの低所得者は食生活を改善したいが健康的な食べ物や飲み物へのアクセスが困難と思いがち。食品業界の間で支援サービスやキャンペーンが活発化されると期待される。

昨年末、厚生労働省が「所得が低い人ほど不健康」と発表したことでSNSで大きな話題となったが、所得が低いと、節約のために満腹になりやすい炭水化物に偏り野菜が不足したり、金銭的な理由で健診を受けたくても受けられない、適切な情報を得られない、などの問題はどうしても出てくる。

健康ブームの今、健康リテラシーの格差は今後さらに広まることが予想されるが、そこに着目した商品やサービスが誕生すれば、大きな話題を集められるだろう。ただし、健康行動は健康リテラシーがあってこそ。「どうやってターゲット層のリテラシーを高めるべきか?」の部分はセットで考えたい。

詳しく知る
■「2017年世界の食品市場の6つのトレンド予測」を読む(美容経済新聞)

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