ヘルスケア企業のお悩みTOP10!解決策も掲載

年末のご挨拶

2016年最後の記事は、この1年ウーマンズに最も多く寄せられた企業様からのご相談・ご依頼内容ランキング。ヘルスケア業界において、各社様はどのような悩みをお持ちなのか?に対し、簡易的だが解決ヒントも一緒に掲載しているので、ぜひお役立て頂きたい。ヘルスケア企業を対象としているBtoB企業様は商談時の情報交換素材や簡易アドバイスの材料としてどうぞ!

ヘルスケア企業各社様のお悩みランキングTOP10

この1年、ウーマンズに寄せられたご相談・ご依頼内容は一律「女性客に人気・話題になるような戦略・アイディアを考えてほしい」というものだが、具体的には以下のような内容が多かった。

  • 10位:高品質なのに、何で売れないのか?が分からない
  • 9位:女性の興味関心を惹けるコンテンツが分からない
  • 8位:他社との差別化がいまいち…女性が好きになってくれるような付加価値を付けられないか?
  • 7位:ターゲット女性のトレンド、ニーズが分からない
  • 6位:低価格化を抜けだしたい
  • 5位:ターゲットが分からない…とりあえずのターゲット設定になってるから、ターゲットの再策定をお願いしたい
  • 4位:女性・メディアに話題になる仕掛けやアイディアを出してほしい
  • 3位:つくったが売れない、売れるよう戦略を設計してほしい
  • 2位:インフルエンサーマーケティングがいまいちだった…なぜ?
  • 1位:マス広告だけに依存するモデルから抜け出したい

10位:何で売れないのか?が分からない

ウーマンズがお手伝いさせていただく際、「商品・サービスの新規開発」よりも「すでに出来上がった商品・サービスをどう売っていくか?」という内容の方が圧倒的に多い。

ご依頼企業様のお話を伺っていると、その理由は「新規開発には力を入れているが(とりあえず作ってしまおう!という企業様が多いように感じる)、出来上がったものをどう売っていくか?」という部分までを「開発段階」では突き詰めて考えていないケースが多いからだ。

商品・サービスそのものに関しては各社様はプロであるため、本当に質が高い。でも、質が高いからこそいざ販売してみて、思うように売れないと「これだけ高品質なのに…なぜ女性たちは買ってくれないの?」ということになってしまうのかもしれない。

もしこれから新規開発をご検討されている場合は、「商品・サービスのコンセプト」を後付けで考える(完成してから、コンセプトや販売方法を策定する)のではなく、開発前の段階で「明確なターゲット設定・コンセプト策定・販売戦略策定」を設計するようにしてみよう。

もしすでに商品・サービスが出来上がっており商品・サービスそのものをいじれない状態にある場合は「ターゲット・コンセプト策定」をまずは強引でもいいので設定してみよう。ここを策定さえできれば、あとはスムーズに販売戦略を設計ができる。

ウーマンズへのご依頼はどちらかというとこの後者のパターン「すでに出来上がっている商品・サービスを売れるように戦略立ててほしい」というものに集中しがちだが、強引な策定だとしても、ストーリーに矛盾がなく且つ女性消費者ニーズにピタリとはまる訴求ができると状況は好転していく。コンセプト策定には、「ターゲット女性の心を掴むストーリー」を意識してみよう!

9位:女性の興味関心を惹けるコンテンツが分からない

コンテンツマーケティング、リアルイベント、SNSマーケティング、商品訴求ページ…など、何の手法で販売戦略を進めていくかというハード部分は決定していても、「どのようなコンテンツ(内容)だと女性の興味関心を惹けるか?」というソフトの部分に関して「分からない」。このようなご相談・ご依頼は9位だった。

様々な最新マーケティング手法(ハード)はあれど、結局はターゲット女性が反応してくれる「コンテンツ(ソフト)」を提供できなければ、反応を上げることが難しくなってしまう。ハードに力を入れるのと同じくらい、ソフトの部分も魅力的なものをつくることが大事だが、そのためには日頃からトレンドやニーズを分析し、更にターゲット女性のライフコースに見られる価値観や購買行動の特徴を理解するようにしてみよう。刺さるコンテンツが何なのか?という解がスムーズに見つけられるようになる。

8位:他社との差別化がいまいち…女性が好きになってくれるような付加価値を付けられないか?

企業側が思っている「ウチはA社の商品とはココが違うんだ!魅力のはずだ!」という訴求は、実は第三者(女性消費者)から見ると「うーん…そうかなぁ…」というケースが意外にも多い。

例えば、A社とB社がそれぞれダイエットシェイクを作ったとする。A社はダイエットシェイクの主成分をZにし、B社はダイエットシェイクの主成分をWにする。A社は「Zを主成分した日本で初のダイエットシェイク!」と謳う一方、B社は「Wを主成分とした日本で初のダイエットシェイク!」と謳う。

そうすると確かに2社の商品は主成分の部分で違いはあるのだが、消費者から見ると「とりあえず、両社とも新成分を使っているのね」という印象だけ。それぞれに良さがあるのだから、優劣つけがたい=判断のしようがない。

企業側が差別化部分と思っている部分が、実は消費者から見るとどこも「どんぐりの背比べ」状態になってしまっているという例だ。つまり、差別化ポイント(大きな魅力)として認識してもらえない、ということになる。

差別化ポイントを、ヘルスケア業界ならではの「成分・食材」という「素材」の部分に、デジタル系の場合であれば「システム」の部分に…つまりスペック部分に持ってきてしまうと、似たりよったりに見えてしまうので「見せ方」の部分や「コンセプト」「販売戦略」の部分に付加価値をつけることによる差別化ポイントだと、女性消費者にとっては魅力が分かりやすく伝わるようになる。

女性は「スペック」だけに惹かれるのではなく「感情訴求がうまい商品やサービス」に惹かれる、という特性を活かそう!

7位:ターゲット女性のトレンド、ニーズが分からない

ウーマンズラボの定期的なチェックがおすすめ!来年の目標は、読者の皆さまが、弊社にご依頼いただかなくても記事を読んだだけで各社様で「女性の心を掴める戦略設計がたてられるようになる!」ということ。ご期待ください!

6位:低価格化を抜けだしたい

競合増加や、また市場環境の変化により「価格を下げないと売れなくなってきている」というご相談も多かったが、「価格を下げないと売れない」というのは女性がその商品・サービスを選ぶ理由を提供できていないだけ、という可能性も十分に考えられる。このようなこと、皆さんも経験されたことがあるのではないだろうか?

スーパーでの出来事。10数個入っていて¥500前後のお餅の横にはわずか4個しか入っていないのに¥900するお餅が並んでいる。消費者からすると、「後者のお餅は数が少ないのになぜそこまで高いのか?」の理由が全く分からない。POPにも商品パッケージにも、「なぜ高いのか?」が伝わるような説明が一切ないからだ。そうなると、どちらを選ぶかは価格で判断するしかなく、結局前者の安くてたくさん入っているお餅を選んでしまう。結果的に企業は「ほら、やっぱり。安くないと買ってくれないんだ…」と結論づけてしまう

価格が安い方が嬉しいことは確かだが「低価格でないと売れない」という嘆きは企業側の「伝達・訴求不足」によるものも大きく、決して消費者は「安さ一番!」というワケではないということを理解しておきたい。低価格化を抜け出したい!と思ったら、まずは商品・サービスの魅力がしっかり伝わるような様々な工夫をしてみてはいかがだろうか?その際は8位の内容も重視しよう!

5位:ターゲットが分からない…とりあえずのターゲット設定になってるから、ターゲットの再策定をお願いしたい

ターゲットに関しては以下どちらかのパターンにあてはまる企業様が多かった。

  • 「例:30~40代のヘルスケア意識が高い女性」というように、非常にフワッとした設定
  • ペルソナレベルまで策定はしているものの、ペルソナをつくること自体が目的になっている。そのため、ペルソナと戦略設計が分断されている。つまりペルソナを活かした戦略設計になっていない

女性マーケティングにおいて正しいターゲット策定とは「ライフコース別のニーズや悩み、不満、消費行動の特徴を把握し、その特徴と自社商品が合致するであろうクラスター」を抽出するという流れだ。

もしターゲット策定がふわふわしている場合、あるいはターゲット策定しているのにそれが結果に直結していないような気配がするときは、「ライフコース別の消費行動の特徴」から再考してみよう。

4位:女性・メディアに話題になる仕掛けやアイディアを出してほしい

こちらの解決策は「アイディアをどこまで出せるか?」に依存する部分が大きいのだが、そのアイディア出しの根底には、5位の部分でご説明した「ターゲットをライフコース視点で理解」していることが大前提だ。

各クラスターごとの価値観やニーズ、悩み、を知ることで「何に興味関心を示すか?」が見えてくるため、「彼女たちが興味関心を示すこと」に「そのクラスターのトレンド・ニーズ」を掛け合わせ、そして最後にアイディアを乗っける、という流れで考えると「女性にピンポイントで響く仕掛け」を構築できるようになる。

やみくもにアイディアを出したり、あるいは他社が成功したからウチも同様のものを、という安易な仕掛けを行うのではなく、上記のような流れで順序だてて考えることが重要だ。

3位:つくったが売れない、売れるよう戦略を設計してほしい

こちらは10位「何で売れないのか?が分からない」と似ているのだが、商品・サービスは高品質のためあとは、「どう売るか?」という部分になってくる。その際、以下の視点から見直しを行ってみよう。

  1. ターゲットの再策定(5位の回答をご参照ください)
  2. 1を踏まえた上で差別化をどこに置くか?を再検討(8位の回答をご参照ください)。差別化ポイントは後付けでも良いので必ず見つけ出し、そこを強調していく。
  3. 差別化=訴求をどこにするか?を再検討し、その訴求を「どのように見せるか?」を再検討。スペックも大事なのですが感情で購買決定をする傾向が強い女性には「見せ方の部分=感情訴求」をどのように仕掛けるか?がポイントになってきます。
  4. そして、やはりフレッシュ感や今感というのを女性消費者は重視しますので、根幹を残したまま、程よくトレンドを入れ込む

2位:インフルエンサーマーケティングがいまいちだった…なぜ?

最近人気のインフルエンサーマーケティング。各社積極的に実施しているが、成功する企業もあれば期待していたほど成果につながらなかったという企業も。ウーマンズには後者のケースの企業様からのご相談を頂くのだが、10~20代向けのインフルエンサーマーケティングは比較的成功しやすく、10~20代以外の層をメインターゲット層としている企業の場合は「思うような成果を出せなかった」となりやすい傾向にあるようだ。

これは、若年層程SNS依存度が高いということと、若年層は30代以降女性たちと比較して、ライフコースが複雑化していないことから価値観の多様化が進んでいないために、画一的なプロモーションやアプローチに反応するボリュームが大きいということが関係している。

対して30代以降~シニア層の女性たちは若年層程SNS依存度が高いということはなく(もちろん積極的に活用している30代以降女性層もいますが、若年層と比較すると依存度・生活の中での優先順位という意味では低くなる)、またライフコースの多様化=価値観の多様化が進んでいるため、画一的なプロモーションやアプローチに反応するボリュームは小さくなってしまう

インフルエンサーマーケティング=SNSという印象が強いかもしれないが、そもそもインフルエンサーマーケティングとは「周囲に影響を与える人物に対して企業がアプローチし、その人物がインフルエンサーとして周囲にポジティブメッセージを広げること」なので、SNSを活用しないとインフルエンサーマーケティングとは呼べない、ということではない。

フォロワー数だけに着目(=SNSでのフォロワー数のみに価値を置いた施策を行ってしまう)してしまうと年代が上がるにつれてインフルエンサーマーケティングの成果は落ちてしまうので、「ジャンル別のイノベーターにアプローチする」という方法がおすすめだ。

1位:マス広告だけに依存するモデルから抜け出したい

2016年ウーマンズに最も多かった企業からのご相談は「マス広告(テレビ、ラジオ、雑誌、新聞)を使わずに(あるいは頼らずに)女性客を増やす戦略をたててほしい」というものだった。もちろんマス広告による効果は今でも確かに大きいのだが、マス広告全盛期と比較すると弱くなっていることは事実だ。

それはマス(新聞・テレビ・ラジオ・雑誌)離れも要因の一つだが、もう一つの要因は「女性の生き方が多様化したことによる、女性の価値観・消費行動が複雑化した」ことにある。

高度経済成長期の頃最も一般的だった女性のライフコースは、結婚・子供の誕生に伴い多くの女性は退職し専業主婦の道を選ぶというもの。そのため女性の生き方(人生の選択肢)はシンプルで、企業のマーケティングも極端に表現すると「1パターン」で十分に消費者の反応を得ることができたと言える。

それが、今は女性の生き方(ライフコース)が多様化したことに伴い、ニーズや不満、価値観も多様化してきている。すると「欲しい!」と思う商品やサービスも多様化してくれば、商品の価格に対する「高い、安い」の感じ方も多様化してくる。商品訴求した際に反応する消費者もいれば、反応しない消費者も出てくる。共感する相手(インフルエンサー)も個々により異なってくる

マス広告は今でも影響力は絶大だ。しかし、以前のようにマス広告だけに完全依存するのではなく、マス広告だけには頼らない他の方法も同時に模索・確立させていかなければならなくなってきているのだろう。

関連記事
■女性生活者の2017年トレンドは「休息」へ 企業は新提案を
■機能性食品素材市場、2017年どうなる?
■2017年「住・学・働」トレンドから考えるヘルスケアビジネスの商機

シェアする

一緒に読まれている記事