子供あり・なしで異なる、女性の「結婚後に出費が減った」項目TOP4

多様なライフコースを描く現代の女性のうち、今回は結婚後に子供がいる夫婦(デュークスまたは専業主婦)といない夫婦(ディンクス)に焦点を当て、それぞれの「結婚後に出費が減った項目」について考えたい。結婚と言っても、子供がいるかいないかで消費スタイルが異なることに注目したい。

結婚後に出費が減った項目

日経ウーマン3月号(日経BP)では、既婚・子供ありと既婚・子供なしの女性を対象に「結婚後に出費が減った項目」について調査。次のような結果が出た。

<既婚・子供なし>

  1. 夫のデート代…51%
  2. 自分の服飾費…47%
  3. 自分の美容費…34%
  4. デート以外の交際費…32%

<既婚・子供あり>

  1. 夫のデート代…63%
  2. 自分の服飾費…62%
  3. 自分の美容費…57%
  4. スキルアップ費…54%

共にトップ3の項目は変わらず、結婚後は「デート代」や「服飾費」や「美容費」といった「自分の外見磨きのための消費」が減っている。特に顕著に見られるのは「子供あり」の方だ。子供関連の出費が増えることで「自分よりも子供のための消費」が増えるからと考えらえる。「子供なし」も独身の時よりも減ってはいるが、子供がいない分、結婚しても自分のために消費できる金銭的余裕はまだある。結婚後は独身の時のような緊張感がなくなることもあり、総じて外見磨きのための消費が減るが、「子供なし」の方が「子供あり」と比較した場合、引き続き外見磨きの消費が続きやすいと考えられる。

もう1つの特徴は「子供あり」の第4位「スキルアップ費」だ。スキルアップ費には、例えば、パソコンの資格取得や英語など仕事関連のスキルアップと、料理教室や着付け教室など趣味関連のスキルアップが考えらえる。子供が生まれたことで、「外見磨きのための消費」だけではなく、「内面磨きのための消費」も減ることがわかる。この項目に関しては「子供なし」ではトップ4にランクインしておらず、結婚後も引き続き内面磨きのための消費は続くと考えられる。

結婚後は内面・外面磨きに関する消費は子供ありのほうが大幅に減る

これらの結果から、結婚後の「内面・外面共に自分磨きに関する消費」は、「子供あり」の方が大幅に減ることがわかるが、ライフコースという視点で消費者を捉える考え方をした場合「子供あり」は、子供が大きくなってから復職したり、パートタイマーからフルタイムへと働き方を変える可能性が非常に高いので、そのタイミングで再度、「服飾費」「美容費」「スキルアップ費」が増えると予想できる。「ママ=自分消費が少ない」と捉えるのではなく、子供の年齢や復職のタイミング、働き方を変えるタイミングによって自分消費が増減する、と考察したい。

 

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