ネット通販の商品レビュー「低評価」は企業にとってマイナスなのか?

今や、特にネット通販で買い物をする時に商品レビューを参考にするのは当たり前だ。ネット通販を利用する際に購入の判断材料として購入者の商品レビューを見る人は7割に上ることが、ベルメゾン生活スタイル研究所が行った調査でわかった(対象:ベルメゾンデッセ会員女性3729名:20代185名,30代1007名,40代1495名,50代886名,60代157名)

良いことも悪いことも購入者が感じたことをありのままに書き込める商品レビュー。消費者にとっては、実際に手に取れない商品の良し悪しや使い心地などを判断するのにありがたい情報だが、企業にとってマイナスの評価はつらい。実際に調査では「商品レビューが決め手となって購入をやめたことがある」と回答した人が85.4%に上ることが明らかとなり、商品レビューの影響力の大きさが浮き彫りとなった。

しかし一方で、評価の低いレビューや悪いことを書かれたレビューには、「商品の不満足度合抑制」と「返品回避」の効果があるようだ。商品レビューに関する自由回答では、次のような声が集まった。

●レビューを見てどこが良くて、どこが悪かったのかがわかるから、購入する時の参考になって買い物の失敗が減る。(28歳・主婦・愛知県)

●気づけなかった商品の弱点を知り、より納得して商品の購入を判断できる。(38歳・自営業・茨城県)

●良い点も悪い点も知った上で購入した方が、大きなクレームにはつながりにくい。(39歳・主婦・山口県)

●メリットもデメリットも分かったうえで購入すると、注文した商品に少し不満があっても自分なりに納得できる。(51歳・ 正社員・新潟県)

●レビューの内容が気にならないマイナス箇所なら購入するが、万が一届いた商品が同じ状態でも、納得して購入しているので不満にはならない。(44歳・自営業・東京都)

●100パーセント満足のいく商品は無いと思うので、良い点と悪い点を両方見て納得したうえで購入したいと思うので。(45歳・自営業・長野県)

●商品購入の際に失敗しない為のツール。様々な人の意見によって捉え方が違うので参考になるし、返品をふせげるので大きな意味でのエコになるから。(31歳・ 主婦・岐阜県)

●レビューが無いと実際に商品が手元に届いたときに思っていたモノと違う等で返品が面倒です。レビューは重要です。(38歳・正社員・千葉県)

●買うからには失敗したと後で思いたくないから、先に買った方の感想を見れれば、欠点があったとしても、納得した上で買えるので後悔が少ないし、返品の手間も減るから。(43歳・アルバイト・愛知県)

引用:ベルメゾン生活スタイル研究所

決して良いとは言えない商品レビューであっても、それが逆に購入の決め手となったり不満を解消したり、商品のマイナス点に対する納得感を高めていると言える。低評価の商品レビューが必ずしも企業にとってマイナスになるわけではないようだ。

商品レビューの閲覧に慣れている消費者たち。良いレビューばかりでは企業の意図的なものを感じさせ返って信頼を失う可能性もあるが、悪いレビューも併記してあれば、信頼度の向上を期待することもできる。必然的に悪いレビューも増えてしまうが、商品レビューの数を積極的に収集して購入検討者に公開していくことは、企業にとってプラスに働くのではないだろうか。

【編集部おすすめ記事】

店舗利用頻度、10~80代で減少「ネット通販利用する理由」
2016年ネット通販「健康食品」4.6%増、支出額最も高い年代は?
最も信頼するメディアのランキングと各メディアの印象
【保存版】ヘルスケア女性マーケティングに役立つ!政府公表の資料・データまとめ
【保存版】女性向けヘルスケアビジネスの基本と全体像が分かる!まとめ

PAGE TOP
×