【男女の違い vol.2】相手が男性か?女性か?で態度が変わるビジネスマンたち

ビジネスの現場で、取引先の担当者が男性か?女性か?で態度が変わるビジネスマンを多く見てきたと感じるビジネスウーマンは多いのではないだろうか?社外との関係だけでなく、それは社内でも、だ。

女性担当者だと横柄な態度、男性担当者だと丁寧な言動

女性担当者だとあからさまに横柄だった態度が、男性担当者が登場したとたんに丁寧な言動で対応するビジネスマン。同じ内容を提案しても、提案者が女性だと真剣に取り合う姿勢を見せないのに、男性だと前のめりで提案内容に耳を傾ける上司(誤解なきようお伝えしたいが、もちろん、決して全てのビジネスマンがこのような態度をとるわけではない。男女の違いを気にせず対応するビジネスマンだっている)。

このような目に見えない形の「男女差別」を、男性は「そんなこと、今の時代にあるわけないだろう」と笑い、女性は「あるある!」と共感する(もちろん、そのように感じていない女性もいるが、日本全体で見れば少数派だ)。

昨日、ハフィントンポスト日本版で紹介された記事は「男性が女性のふりをして取引先にメールを送ったときの対応と、男性が男性として取引先にメールを送ったときの対応が全く異なる。つまり見えない差別を感じた」という内容だ。その男性は「女性」というだけでこんなにも仕事がやりにくくなるものなのか、相手の言動は横柄になるものなのか、と驚いたという。

ウーマンズでは女性マーケティングに関する講演を1~2か月に1回ペースで行わせて頂いており、各回約半数の方から感想・ご意見をメールで頂く。その際に毎回必ずご参加者の女性からいただく共通の声がある。「私たち女性の声をいくら、男性上司や同僚に訴えても全く聞いてもらえない」「男性主体の会社で私たち女性の声を『女性の感覚的な意見を言われてもね・・・数字は?根拠は?』と言われ、全く女性の声が通る社風ではない。どうすれば女性マーケティングを社内に浸透させられるのか?」というものだ。

また、ウーマンズの女性マーケテイング立案のためのプロジェクト支援では、各社様と一緒にプロジェクトを進めていくのだが、女性社員たちが男性上司・幹部たちに委縮して会議では何も発言ができず、会議が終わった後にこっそりと私たちに意見を伝えてくるというケースも何度となく経験している。

以下の動画は、テレビCMで放映され、女性たちから「よくぞやってくれた!」「そう!それが今の日本社会だ!」と大きな反響があったものだ。こちらの動画は「見えない男女差別」を表現している。

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社内の女性の声にもっと耳を傾けてほしい

ビジネスの現場ではまだまだ男女差別は存在する。それは女性の方が強く感じている。しかし、女性の声にこそ商品・サービスをヒットさせるヒントが隠れているケースは実は多いのだから、もっともっと社内の女性の意見や発言に耳を傾けてほしい。女性の声を「対等」に、そして「価値ある貴重な声」として聴いてほしい。それは決して女性を特別扱いして!というものではなく、あくまで「他の男性ビジネスマンと対等」にみるだけでいいのだ。

ハフィントンポストで紹介されたこちらの記事は多くの女性の共感を得たのではないだろうか。そして男性からすると「本当にそんなことあるのか?」と思うのではないだろうか。SNSでは早くも拡散され始めている。⇒詳細「女性の名前で仕事のメールを送ってみたら……見えない差別に気づいたある男性の話」(The Huffington Post)

 

【男女の違いを理解しよう】シリーズとは

様々なシーンにおける男女の意識差・価値観の違い・考え方のずれについて、ウーマンズラボ編集部から読者の皆様へご紹介するシリーズです。当シリーズが始まった経緯は、弊社が講演させて頂く際のご参加者皆様の「反応」と、講演後に頂く「ご意見・ご感想」です。女性マーケティングの理解には、男女が互いに異性を理解しあう必要がありますが、講演の際多くの女性たちは深くうなずく一方で、「女性って本当にそうなの…?」「そうとは思わないけど…」といった表情をされる男性もいらっしゃいます。

 

また、その後頂くアンケートにも男女差が見られます。女性からは「共感する、納得することが多かった。腑に落ちた」という声が多いのに対し、男性からは「語る男性像が古いように思う」「実際の女性像とかい離があるのでは?」といった声が少数ではありますが上がっています。

 

男女の意識差・考え方の違いを理解できるかどうかは、女性マーケティングで成果を出せるかどうか?に大きく関係してきます。ビジネスの現場でもプライベートな場においても、真の意味で「男女平等」と言い切れるのはごく一部です。現実はまだまだ女性が軽視されたり、女性が男性に委縮してしまう雰囲気が漂っていたりなど、男性主体で物事が進んでいることは多いのではないでしょうか。男性は気づきにくいかもしれませんが、性差を理由に何かと不自由・不便・理不尽を感じ続けてきた女性たちにとっては、まだまだ「差」を感じる場面が多く存在します。

 

男女それぞれがお互いに「男女の違い」について理解を深め、ビジネスの現場で活かして頂ければ幸いです。(ウーマンズラボ編集部)

 

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