うつ傾向がある人が感じる精神的不調と身体的不調

(最終更新:2018年10月11日)
塩野義(シオノギ)製薬の「うつ傾向のある人の意識と行動に関する調査」で、うつ傾向のある人が「よくある」または「ときどきある」と感じている精神的不調、身体的不調には以下のようなものがあることがわかった。塩野義製薬調べ 「うつ傾向のある人の意識と行動に関する調査」2017

うつ傾向がある人が感じる精神的不調

  • 物事を悪い方向に考える(74.1 %)
  • いつもなら楽しいことが気が進まない、やる気がない(73.9 %)
  • 気分が重苦しく、泣きたくなる(63.7 %)
  • 体のあちこちが重く感じる(63.1%)
  • 不安でいてもたってもいられない(62.0%)
  • 話や本の内容が入ってこない(59.1%)
  • 自分のことなんかどうでもいい、 消えて なくなりたい、死にたいと思うことがある(53.3 %)

うつ傾向がある人が感じる身体的不調

  • 疲労倦怠感(76.5%)
  • 肩の痛み(73.7%)
  • 睡眠障害 (寝付けなかったり早く目が 覚めてしまう、または逆に眠りすぎる)(70.8%)
  • 頭痛・頭重感(70.3%)
  • 腰の痛み(69.5%)
  • 首の痛み(66.6%)
  • 食欲不振(65.9%)
  • 腹痛(53.0%)

うつ傾向があっても低い対策意識

調査では、うつ未診断者全体の「かかりつけ医への相談意向」についても尋ねており、実際に相談した人はわずか12.5%であった。35.1%の人は「相談したくない」、46.4%の人は「(相談ができる)身近な内科医はいない」と回答しており、うつ傾向があるにも関わらず、その対策に努める意識がない、あるいはその環境がない様子がうかがえる。

「うつ傾向、あるいはうつ状態」による不調と、「ストレスや疲れ」による不調を一般の人が明確に区別するのは難しい。不調を感じていても特に何もせず放っておいたり、医師などに相談しようと考える人が少ない理由かもしれない。

うつ病患者数は73万人、診断・治療を受けてない人は推定230万人

しかし調査結果で挙がった各症状を長期化させてしまうと、本格的なうつ病を始めさまざまな病気を引き起こすことになる。国内のうつ病患者数は現在73万人(厚生労働省,平成26年患者調査)、さらに、うつ病・うつ状態でありながら医療機関で診断・治療を受けていない人は推定230万人。ストレス社会の今、この数はさらに増加する可能性がある。個々が理解を深め意識的に「不調の解消」に努める必要がある。

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