【2019】化粧品の市場規模と動向 復活の兆し見せる日本と、成長著しいアジア(2/3)

化粧品市場規模と動向(世界)

人口減少と高齢化が加速する国内では、日本人の需要だけを見据えた戦略に限界がある。化粧品市場全体がグローバル展開に目を向けている中、特に有望市場とされているのがアジア。世界比較で市場を俯瞰すると、なぜアジアが有望なのか?その理由が見えてくる。

なぜアジアが有望?3つの理由

アジア女性のニーズは「メイクアップ」より「スキンケア」

アジアではメイクアップ市場よりもスキンケア市場が大きい。「国別ビューティー&パーソナルケア市場の状況(資生堂)」によると、欧州では化粧品市場におけるスキンケア構成比が30%、メイクアップ構成比が21%であるのに対し、アジア・パシフィックではスキンケア構成比が62%、メイクアップ構成比が22%となっている。さらに中国においてスキンケア構成比が79%、メイクアップ構成比が14%。

アジアの国別の市場動向

  • 台湾
    化粧品市場は3,200億円規模と見られ、徐々に成長。資生堂のほか、ロレアルなども人気(台湾ラボ「まだ知られざる台湾のコスメ市場とは?」)
  • 中国
    化粧品市場は1,221 億元(2010 年、およそ2兆円)と見られ、急拡大している。人口増加、所得増による化粧品人口の増加が市場拡大の理由として挙げられる。特にスキンケア製品が市場拡大をけん引日本貿易振興機構「中国化粧品市場調査報告書」
  • 韓国
    化粧品市場は7,000億円規模と見られる。女性の社会進出に伴い、化粧品の購買力が高まっている日本国際経済学会「韓国化粧品産業の現状と課題 」
  • シンガポール
    小売り市場は2兆円規模(日本の50分の1)に過ぎず、日本の化粧品市場の比率を考えてもシンガポールの化粧品市場規模は2,000億円以下と考えられる。しかし市場は拡大しており、特に日焼け防止アイテムのニーズが高い日本貿易振興機構「シンガポールにおけるサービス産業基礎調査」
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