中高年世代「生活ニーズの中核」にあるものとは?

(記事公開2016年9月,最終更新2017年7月)
世論調査から、シニア世代が今後の生活をどのようにしていきたいか?何を望むか?が見えてくる(参考:平成28年度国民生活に関する世論調査)

心の豊かさvs物の豊かさ、どちらを望む?

40代までは物の豊かさを望む人も多く全体の4割前後を占めるが、50代以降からは「物の豊かさ」を求める人は3割以下となり、「心の豊かさ」を望む人が多くなる。中高年世代は必要な物はすでに十分に揃っていること、ライフイベントが減少してくること、子育て期が終わり子供が独立する時期であることなどから、物の豊かさを若年層ほど強くは望んでいない。その、求める豊かさが「物」から「心」へ移行する時期が「50歳」と言えそうだ。50代への突入をきっかけに老後の「生き方」や「人生」を意識するようになることも、「50歳」が境界線になっている要因かもしれない。

「将来」と「今」、どちらを充実させたい?

次の設問は「将来に備えるか、毎日の生活を充実させて楽しむか」。老後に備えて積極的に貯蓄や投資をするのは50代まで。60代以降になると、「備え」よりも「毎日の生活を充実させて楽しみたい」ニーズが急激に高まることがわかる。

60代に入ると時間のゆとりもでき、旅行や趣味、健康維持などのためにお金と時間を使う人が増えるが、これらによる充足感は心の豊かさにつながっている。中高年世代の生活ニーズの中核にあるのは、「精神的に豊かになりたい」「毎日を充実させたい」だ。「物」や「金銭」ではない。だからシニア世代の間では、旅行、歴史や文化の学習・触れ合い、ボランティア活動などが人気なのだ。

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