ジビエビジネスの実態・動向・事例(2/4)

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ジビエ利用拡大に向けたこれまでの取り組み

ジビエ利用拡大に向けて政府は、市町村の取り組みを支援するため「鳥獣被害防止総合対策交付金」を実施している(平成24年以降)。これにより特にシカ・イノシシの捕獲数を増やすことや、ジビエ利用量増加を目標としている。

ジビエレストラン 全国マップ

一般社団法人 日本ジビエ振興協会」ではジビエ料理が食べられる、あるいは購入できる店舗を一覧で紹介。消費者は簡単に検索することができる。また農林水産省の「鳥獣被害防止総合対策交付金」による支援を受けているジビエ専門のポータルサイト「ジビエト」においても、ジビエ料理のお店や購入店舗を検索できる。

イベントカレンダー

先に紹介した2つのサイトではジビエに関するイベントも網羅。日本ジビエ振興協会のサイトでは主に「ジビエ解体処理講習会」の日程を掲載。「ジビエト」のサイトでは「ジビエフェア」や「日本猪祭り」など、より消費者に身近なイベント日程を掲載。

ジビエ料理コンテスト

農林水産省はジビエ料理普及啓蒙の一環で、2016年度から毎年1回「ジビエ料理コンテスト」を開催。2018年に開催された「第3回ジビエ料理コンテスト」の結果は以下。

外食ビジネスウィークでPR

毎年東京ビッグサイトで開催されている食産業の総合展示会「外食ビジネスウィーク」において、2017年・2018年に、日本ジビエ振興協会と農水省が共同で出展。飲食店などのバイヤー向けにジビエ料理の魅力をPRし、試食やジビエ肉の取り扱いのポイントに関するセミナーも行なった。2019年度も出展が決まっている。

農泊シンポジウムの開催

2017年に農林水産省が全国9カ所で開催した「農泊シンポジウム」では、「ジビエの取り組み」として、ジビエ料理が地域のブランド肉になりうる可能性や、農泊も兼ねた村おこしに有効活用できる可能性について、農林水産省の担当者が講演を行った。

ジビエ調理のプロフェッショナル育成

日本ジビエ振興協会は、ジビエ料理を自分の店でも提供したい、というプロ向けに「プロ向け 国産ジビエ 料理セミナー」を全国で無料開催している。ジビエ初心者でも、流通・取り扱い・加熱方法などの知識を習得できる。

国産ジビエ認証制度もスタート

より安心・安全にジビエを楽しむために、農林水産省は平成30年5月から「国産ジビエ認証制度」をスタート。対象は野生のシカとイノシシ。

ジビエ(捕獲した野生のシカ及びイノシシを利用した食肉)の利用拡大に当たっては、消費者から信頼される食品であるために、流通するジビエの安全性の向上及び透明性の確保を図ることが必要です。このため、平成29年度において、捕獲から流通に至る有識者から成る「国産ジビエ認証制度制定に関する専門委員会」において、衛生管理基準や認証体制等について検討を行いました。今般、農林水産省は、同委員会の検討を踏まえ、広く国民の方々からの意見等も募集し検討を重ねた結果、「国産ジビエ認証制度」として制定しました。引用:農林水産省「国産ジビエ認証制度の制定について」

その他、利用拡大における取り組みや体制の構築は「流通」「供給現場・処理加工」「安全性・衛生管理」それぞれの領域で進められている。

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