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がんサロンとは? 女性特有のがんや治療中の美容悩みに対応(1/2)

がんサバイバーやその家族を対象に運営されるがんサロンは、2000年代に入ってから全国的にその数を増やしている。がんサロンの形態やサロン内での活動はまちまちがだが、いずれも、がんサバイバーの不安や悩みに寄り添うテーマを軸に開催するのが基本。女性特有のがんに限定したサロンや、治療中の美容悩みを解決するハウツー講座を開催するサロンなど、女性に特化したがんサロンもあり、がんサバイバーのQOL向上を支える重要な役割を担っている。患者会との違いや、全国のがんサロンのテーマ事例を調査した。

がんサロンとは?

がんサロンは、がんサバイバーの交流の場

「がんサロン」とは、がんサバイバーやその家族が集まり、交流・情報交換・勉強会を行う場のこと。特定の病気を持つ患者が集う場としては「患者会」が知られており「がん患者を対象にした患者会」も存在するが、「がんサロン」は対象としている人の範囲が広く、治療中であるがん患者を含めたがんサバイバー(※)も包括する。

「がんサロン」と「患者会」に明確な定義の違いはないが、対象範囲をがんサバイバーに広げている点と、「サロン」という名称も手伝い、一般的には「がんサロン」の方が敷居が低いと言われている。(※)がんサバイバーとは、治療中の人、経過観察中の人、治療を終えた人など、全ての「がん体験者」を指す

全国に広がるがんサロン

日本における死因の1位ががんであることを背景に、増加するがん患者とその家族の心の拠り所として機能するがんサロンの数は全国的に増え続けている。少し前のデータになるが2013年時点の調査では、わかっているだけで全国で300以上のがんサロンが運営されており、特に2000年代に入ってから急速に増えているがんサロンの全国的運営状況および島根県における運営・活動実態に関する事例研究,田龍一/竹宮健司

ただ地域差が大きく、例えば、島根(29)、広島(27)、熊本(22)、京都(20)では20以上のがんサロンが運営されているが、鹿児島、愛知、山梨、富山などは1つしか運営されていない(2013年時点)。

がんサロンはどのように運営されている?

がんサロンの運営に明確な規定はなく、各地域の資源・特性・理解・拠点病院との関係性などによって、運営者や運営スタイル、内容などは異なる。

【設立・運営】

設立・運営に関わるのは、がんサバイバーやその家族、医師・看護師・メディカルスタッフなど医療従事者、がん医療政策に携わる行政の担当者、がん相談支援センターの相談員などで、サロンによって異なる。

【内容】

サロンによってまちまちで、お茶会のような交流を目的にしているサロンもあれば、がんに関する勉強会を開催するサロンもある。

【開催場所】

開催場所は、病院内と病院外に大別される。病院外とは例えば、地域のコミュニティセンター、福祉施設、個人宅、オフィスなど。

【開催回数】

週1回、年数回、不定期など、サロンによってまちまち。もっとも多く一般的なのは月1回の開催。

【参加者の料金有無】

料金徴収の有無はサロンやその回によって異なる。参加料を無料しているところもあれば、年会費、お茶菓子代、通信費、施設利用料を徴収するがんサロンもある。

女性生活者の調査レポート