ヘレン・ミレンから学ぶ現代の70代女性の心理 やってくる世界的パラダイムシフト

現代の70代女性が社会に訴えたいこと、そして、社会や企業にどのように扱ってほしいのか?70代女性の心理を垣間見ることができる言葉を、世界的ファッション誌VOGUE による、イギリスの女優ヘレン・ミレンさんへのインタビュー記事から発見したので共有したい。

今年で72歳になるヘレン・ミレンさんは、これまでに数々の映画に出演し、アカデミー賞主演女優賞やカンヌ国際映画祭女優賞などの受賞経歴を持つ世界的女優。現在、彼女のインスタグラムのフォロワー数は439,000人と今なおその人気ぶりは健在で、世界的に影響力ある70代の一人だ。そんな彼女は、VOGUEによるインタビューの中でエイジングにまつわる社会的マナーについて会話が及んだ際に、次のように答えている。

「年寄り扱いされたら、間違いなく侮辱された気持ちになるし、すごくイラッとくる。席を譲られるのはイヤだわ。おかまいなく。結構よって感じ」引用:「ヘレン・ミレン72歳、飽くなき好奇心で今を生きる。」(VOGUE)

この言葉は決して、世界的に有名な女優だからこそ出てきた ” 特別な一言 ” ではない。これは今の70代を代表した声だ。今の70代女性は、若い時にミニスカートやウィッグ、つけまつげ、メイクなどを思いっきり楽しんできた世代。経済的に国が豊かになっていく中で、生活に必要な物も、自分をかわいくきれいに見せる”モノ”にも、自由にお金を使ってきた。彼女たちが “女性であること” を思いっきり楽しんできた世代であることを知れば、70歳になったからというただそれだけの理由で社会から年寄り扱いされることに違和感・不快感を感じるのは当然だ。

100年時代という長生き時代の今、「かつての20歳は今の40歳」と捉える人もいれば、30歳以上の各年齢層において見た目が昔よりも断然若返っていると感じる人も増えている。外見の若返りは70代でもしかり。以前の70代と現代の70代では、見た目も考え方も全く違う。

今の70代女性は “年寄りの世界観に追いやられる” ことを嫌がっていることを理解した上で、企業はマーケティングに努めるべきだ。今のところ、70代をターゲットにした商品・サービスは地味なものが圧倒的に多い。特に、商品パッケージやホームページ、広告などが「年寄りくさい」と感じさせる地味で暗い色合いにならないように意識したい。

最後に、本インタビュー記事で見つけたもう一つの印象的な一文をご紹介。現代の70代女性のイメージ像が、国内だけでなく世界的にも大きくシフトしていく予感がする。

彼女はハリウッド業界そして社会全般において、70代であることの意味は何かというパラダイムを積極的にシフトさせている。引用:「ヘレン・ミレン72歳、飽くなき好奇心で今を生きる。」(VOGUE)

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