年齢隠し難しい「手の甲」「首」、最新の改善策
「年齢は首や手にあらわれる」とはこれまでも言われてきたことだが、その改善の選択肢にはまだまだメジャーになっていないものが多い。美容意識の高い女性たちが利用する美容医療の分野では、首や手に関するエイジングケアにはどのようなものがあるのだろうか。(執筆:日本国内の美容医療クリニック情報を取り扱う美容医療専門サイト「アリュクスWEB」)
首のエイジングケア
首からデコルテへの部位は、痩せた人も太った人も等しく年齢の影響が見えやすい。欧米では、シワでたるんだ首を「ターキーネック(七面鳥の首)」とも呼んで、解決したい美容の悩みとして多くの女性があげている。
イギリスではこの部位専門の手術を考案し、首に特化したリフトアップ手術を行う医師もいるが、こうした外科手術は非常に高いコストがかかり、受けられる施設も限られたものとなるため、巷間に広まるには至っていない。一般的なのは、顔と同様の美容皮膚科的なアプローチを首回りに応用して施す治療だ。
日本国内でも受けられる最も一般的な治療はボトックスによるシワ軽減治療だろう。表情筋の働きによって生まれるタイプの縦ジワを軽減できる治療で、微細な針でムラなく注射できる水光注射のマシンを使って広い範囲にボトックスを打つマイクロボトックスの治療も徐々に広がってきている。
細かいチリメンジワには、目に見えない微細な穴を肌表面に無数に開けることで肌の若返りをはかるフラクショナルレーザーが効果的だ。光治療のIPLや、高周波のRFを使った温熱による引き締めも、軽度の肌表面シワの改善には目に見える効果をあげることができる。
またヒアルロン酸などのフィラーの注射を皮膚内に入れることで、シワを目立たなくする治療ももちろん可能だ。
顔のエイジングケアに用いるスレッドリフト(糸)を顔ではなく首に入れる治療も行われている。皮膚内でコラーゲンを発生させることで首の質感を若々しくする治療法だ。
手のエイジングケア
手というのは意外に人目につく。場合によっては顔よりも手が見られることもあるぐらいだろう。だからなのか、顔並に手の美容に力を入れる人が増えてきている。治療内容は顔のエイジングケアとほぼ同じだ。
手が老けてみえる特徴ともいえるシミは、シミ治療のピコレーザーやIPL、肝斑治療のレーザートーニングなどによる定期的なケアが効果的。手のピーリングを行う人もいれば、エレクトロポレーションという無針で皮膚内に美容成分を導入するマシンでまんべんなく手の甲に美容液を入れるという人もいる。手のシワ、指のシワについては、自分の脂肪を皮下に入れる脂肪注入や、脂肪から幹細胞を取り出して混ぜてから注入するPRPなども国内では推奨しているクリニックが比較的多い。
IPL、RFの温熱による手の引き締めや肌活性化に効果的なフラクショナルレーザーの治療に関しても首と同様に行われている。
日本人の美意識、顔面偏重から細部へ
昨年、日本美容外科学会(JSAPS)の「日本人女性の美容医療利用」に関する全国調査で、美容医療利用者の90%以上が「顔の美容」に利用しているという実情が明らかになった。世界標準では、顔についての美容医療利用は約40%程度ということで、日本は世界にも類を見ないほど顔面偏重な傾向があると明らかになった。一方で、美容クリニックで首や手などの部位の美容を追求するユーザーも確実に増えてきている。日本の美意識も少しずつ変化している現れなのかもしれない。
【執筆】株式会社alluxe
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