高齢者社会の定義から考える、日本と世界の高齢化事情と問題・対策(2/3)

グラフで比較する、世界と日本の高齢化率

アジア諸国に目を向けてみると日本と同じか、それを上回るスピードで高齢化がすすむ国も存在している。

世界的に進む高齢化

現在、高齢化の波は日本だけでなく世界中で進んでいる。その背景には人口増加、合計特殊出生率の低下、平均寿命の延伸があり、今後世界レベルで高齢化率が上昇することが予想される。

1950年 2015年 2060年
総人口 25億3627万人 73億8300万人 102億2259万人
65歳以上人口 1億2881万人 6億1189万人 18億1726万人
高齢化率 5.10% 8.30% 17.80%
平均寿命 男性 45.51歳 68.55歳 76.72歳
女性 48.50歳 73.11歳 81.09歳
合計特殊出生率 4.96 2.52 2.14

参考:内閣府「令和元年版 高齢社会白書」

日本は世界一の高齢化率

日本の高齢化率は1950年代は5%ほどであったが、1970年に高齢化社会に突入してから急速に上昇。わずか24年で14%を超えて、高齢社会となった。各国の高齢化率も上昇傾向にはあったが日本ほどの加速はなく、高齢化率が7%から14%に上昇するのに要した時間は英国では46年、ドイツでは40年だった。日本の高齢化率は、今後も高水準を維持していくことが見込まれている。

高齢化率の上昇が早い国は?

一方同じアジア諸国は、高齢化率は欧米諸国よりまだ低いものの日本を上回る高齢化率の上昇がみられる。高齢化社会から高齢社会へ移行した期間をみると、中国が日本と同じ24年で達する見込み。シンガポールは20年、韓国は異例の18年という短さで達している。今後こうした一部の国では、高水準にある日本をも上回るスピードで高齢化が進むと予想されている。

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