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市民権を得た“漢方”、女性たちの不調対処率の上昇でホットな市場へ

女性特有の不調をケアする手段として、漢方を選択する女性が増えている。健康意識の高まりや体に優しいイメージから、漢方は女性たちにこれまでにも支持されてきたが、ここ数年でようやく広く市民権を得た印象だ。コロナ禍におけるセルフケア需要と同時に、近年のナチュラル志向の高まりや、フェムテック・フェムケアのブームを契機に、不調に積極的に向き合う女性が増えてきたことが大きい。漢方のオンライン診療やオンライン相談も充実し、漢方が多くの人にとって身近な存在になっていることも追い風だ。需要拡大に伴い、多様な切り口で漢方と生活者をつなげる動きも出てきた。漢方市場の”今”がわかる記事をピックアップ。

女性向け漢方処方市場、フェムケアトレンドで成長

クラシエ薬品では、フェムテック・フェムケアが社会的に話題になり始めた2019年前後から、女性疾患処方の伸長が顕著に表れているという。女性たちに支持されている大きな理由は、PMS・月経・更年期など女性特有の多種多様な悩みと漢方薬の親和性が高いことだという。

 

小売店パネル調査から見る女性向け漢方の伸長

医療・ヘルスケア専門の調査会社インテージヘルスケアによる小売店パネル調査(※)でも、漢方の伸長を明らかにしている。商品の販売データを分析したところ、フェムケア領域で特に伸長が見られるのは、「漢方薬」と「健康食品」。生理痛や更年期症状に対処する女性が以前より増えていることと、人口ボリュームの大きい団塊ジュニア世代が更年期世代に突入したことが背景にあると見ている。(※)全国約6,000店舗の販売実績を継続的に収集

 

1,100円均一の漢方ブランド(日本調剤)

ワンプライス戦略で漢方ブームに乗ったのは、日本調剤。今年4月に、ワンプライスのプライベートブランド「10COINSKAMPO」を立ち上げた。1,100円均一のOTC漢方薬ブランドで、更年期症状やストレス、虚弱など、15品目で幅広い症状や健康課題に対応する。「価格面でのハードルを下げ、個々に必要な漢方薬を選んでほしい」との考えから、手頃な価格のOTC漢方薬ブランドを実現した。

 

漢方発想の住宅を開発(再春館製薬所×Lib Work)

漢方の考え方を住宅開発に取り入れた、新発想の事例も登場。化粧品ブランドのドモホルンリンクルで知られる再春館製薬所と住宅メーカーのLib Workが共同で開発したもので、今年4月に販売を開始した。漢方の製薬企業ならではの発想で、コンセプトは「住むだけで自己回復力が育まれる人生100年時代の健康住宅」。既存の住宅メーカー各社がテクノロジーを駆使した健康住宅の開発を進める中、2社はテクノロジーの過剰な活用を避け、体にやさしい住環境づくりを目指した。

 

女性ヘルスケアビジネスの戦略ハンドブック2025

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