女性の不定愁訴 年代別ランキングTOP20(10 〜80代)

不定愁訴の有訴者率は男性より女性が高いことが知られているが、具体的にはどのように性差が見られるのか?また、女性は年代別にどのような不定愁訴を抱えているのか? 国民生活基礎調査(厚労省2022)のデータをもとに、年代別にランキング化した。

有訴者率の性差

男女ともに加齢により有訴者率は上昇する。性差を見ると全年代で女性の方が高く、有意差が顕著に現れるのは20〜50代で男性より約65〜80ポイント前後高くなる。仕事や子育てで多忙な生活を送る中で、生理・妊娠・更年期による女性ホルモンの変動で不調を抱えやすいことが背景にありそうだ。60代以降では20〜50代ほどの性差は見られなくなり、60代では約42ポイント、70代では約37ポイントとなるなど差は縮小する。

有訴者率

【図表】厚生労働省「国民生活基礎調査の概況2022年」 の世帯員の健康状況 よりウーマンズラボ作成

男女別の上位5症状を比較したのが以下のグラフ。全体的に女性の方が男性より有訴者率が高く、男女でランキングは異なる。女性のトップ5は「1位:腰痛」「2位:肩こり」「3位:手足の関節が痛む」「4位:目のかすみ」「5位:頭痛」。一方、男性は「1位:腰痛」「2位:肩こり」「3位:頻尿(尿の出る回数が多い)」「4位:手足の関節が痛む」「5位:鼻がつまる・鼻汁が出る」となっている。

性別にみた有訴者率の上位5症状

【出典】厚生労働省「国民生活基礎調査の概況2022年」 のⅢ世帯員の健康状況より
 

 

女性の有訴者率(年代別)

女性の有訴者率を年代別にみると、年齢が上がるにつれておおむね上昇する。10~14歳では126.4、50~54歳では303.8となり、さらに75~79歳では460.4、80~84歳では499.5に達した。若年層と高齢層では、有訴者率に大きな差がみられる。

女性の有訴者率を年代別

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査の概況2022年」の 世帯員の健康状況 よりウーマンズラボ作成(人口千対)

 

【10代】不定愁訴、TOP20

10代女性は全年代の中で最も有訴者率が低く、10~14歳全体で126.4、15~19歳全体で128.9だった(図表2参照)。これは80歳以上女性(523.7)の約4分の1に相当する。1位は「鼻がつまる・鼻汁が出る」で、「月経不順・月経痛」は12位。

10代前半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

10代後半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

 

 

【20代】不定愁訴、TOP20

20代女性の有訴者率は、20~24歳全体で168.3、25~29歳全体で203.8(図表2参照)。20代では「肩こり」「頭痛」「腰痛」が上位を占め、女性全体で上位にみられる肩こり・腰痛がこの年代から目立ち始める。さらに、「月経不順・月経痛」は20~24歳で3位(44.1)、25~29歳で4位(48.6)と、若年女性特有の症状として上位に位置している。

20代前半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

20代後半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

 

 

【30代】不定愁訴、TOP20

30代女性の有訴者率は、30〜34歳全体で224.3、35〜39歳全体で235.3(図表2参照)。上位4症状には「肩こり」「腰痛」「頭痛」「体がだるい」がランクインし、コリや痛みに加えて全身のだるさを訴える人も多い。「月経不順・月経痛」は30〜34歳で5位、35〜39歳で6位と、20代に続き上位に位置している。

30代前半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

30代後半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

 

 

【40代】不定愁訴、TOP20

プレ更年期・更年期世代の40代女性では、さらに有訴者率が上昇し、有訴者率は、40〜44歳全体で243.7、45〜49歳で268.2と、30代よりさらに上昇する(図表2参照)。上位3症状は30代と同じく「肩こり」「腰痛」「頭痛」で、「体がだるい」も上位に入る。「月経不順・月経痛」は40〜44歳で6位、45〜49歳で5位と、引き続きトップ20にランクインしている。

40代前半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

40代後半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

 

 

【50代】不定愁訴、TOP20

50代女性では有訴者率はさらに上昇し、50〜54歳全体で303.8、55〜59歳全体で315.9(図表2参照)。症状別では「肩こり」が引き続き1位、「腰痛」が2位を占め、「手足の関節が痛む」は50〜54歳で4位(69.6)、55〜59歳で3位(89.3)に上昇。また、「目のかすみ」や「物を見づらい」も上位に入り、視機能に関する訴えが目立ち始める。なお、閉経を背景に、「月経不順・月経痛」は50代で大きく減少し、55〜59歳ではトップ20圏外となる。

50代前半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

50代後半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

 

 

【60代】不定愁訴、TOP20

60代女性の有訴者率は、60〜64歳全体で322.8、65〜69歳全体で359.6と、50代よりさらに上昇(図表2参照)。上位は「肩こり」「腰痛」「手足の関節が痛む」が占める一方、「目のかすみ」は4位、「物を見づらい」は5〜6位に入り、視機能に関する症状が上位に定着。また、「体がだるい」は60~64歳で9位、65~69歳では14位(かゆみと同率)と50代から順位を下げる一方、「手足のしびれ」や「頻尿(尿の出る回数が多い)」など加齢に伴う身体症状が上位に入るようになる。

60代前半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

60代後半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

 

 

【70代】不定愁訴、TOP20

70代女性では各項目の有訴者率が急激に上昇し、70〜74歳全体で400.0、75〜79歳全体で460.4(図表2参照)。引き続き「腰痛」「肩こり」「手足の関節が痛む」が上位を占め、60代と同様に「目のかすみ」が4位に入る。また、「手足のしびれ」や「物を見づらい」も上位に入り、加齢に伴う身体機能や感覚機能に関する訴えが目立つようになる。さらに、「かみにくい」は70〜74歳で19位、75〜79歳で16位となり、60代までは上位20位に入っていなかった症状が上位にランクインする。

70代前半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

70代後半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

 

 

【80歳以上】不定愁訴、TOP20

80歳以上女性の有訴者率は、80〜84歳全体で499.5、85歳以上は全体で495.8と、全年代の中で最も高い(図表2参照)。症状別では「腰痛」が引き続き1位。「きこえにくい」「もの忘れする」「手足の動きが悪い」「目のかすみ」など、感覚機能や認知機能、身体機能に関する症状が上位に並ぶ。さらに、「尿失禁(尿がもれる)」70代後半で18位だったが、80~84歳で17位、85歳以上で14位と順位が上がっている。

80代後半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

80代後半

【画像】厚生労働省「国民生活基礎調査 」を元にウーマンズラボ作成(人口千対)

 

 

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