「女性のヘルスケア」と「水」の新しい関係、未来を象徴するウォータートレンド5選(1/3)

水と女性のヘルスケアの関係を振り返ると、最近は随分と活用が広がっている。以前から知られているものだと、水ダイエット、美肌や便秘改善に水を毎日一定量飲む、水を使ったコットンパック、フェイススチーマー、半身浴、ジェットバス、湯治などがそうだろう。飲料水だけを取ってみても、硬水、炭酸水、水素水、シリカ水など、異なる水質でブームが起きてきた。

最近だと、水と超音波だけで毛穴ケアができるウォーターピーリング、洗浄力の高いシャワーヘッド、ウォーターピックに代表される口腔洗浄機などの美容家電・雑貨が人気だ。

そう、水は女性にとってヘルスケアの象徴であり、そして必要不可欠なもの。だが最近は世界的な“ウォーターレス” の動きなど、水に対する女性たちの見方に変化が。「自分がキレイ・健康になるだけじゃダメ。地球にも優しくなくちゃ」ー。このような女性たちの意識変化を感じさせる、水にまつわるホットな話題を見ていこう。美容・健康・スポーツ、ヘルスケアに関係するあらゆる業界が知っておきたい、新たなウォータートレンドとは?

1.世界はウォーターレスビューティへ

美容業界、”ウォーターレス”に注目

ウォーターレスビューティが世界的トレンドになりつつある。海外で広がりを見せており、2年ほど前から国内の美容系・ビジネス系メディアも「美容業界の新トレンド」として取り上げている。

国内ではまだ浸透は見られず、女性たちの間でも関心は今ひとつと言ったところだが、先進的なグローバル企業ではすでに具体的な取り組みが進められ、活況はこれからと見られる。

ウォーターレスビューティとは水の使用料を減らした美容法のことで、ウォーターレスを掲げるビューティブランドの定義は、以下のいずれかに当てはまること参考:WWD)。

  1. 処方の水分量を減らす
  2. 製造の過程で水の量を減らす
  3. 製品を使用する際に必要な水の量を減らす

 

これらは、水の代わりにオイルやフラワーエキスを使用することで製品として完成する。

ウォーターレスに取り組み、実際に成果を上げている企業の一つが、世界最大の化粧品会社ロレアルグループ。同社は2013年にサスティナビリティプログラムとして「Sharing Beauty With All ~美のすべてを、共に次世代へ」を立ち上げ、いち早く環境・社会課題に取り組んできた。

昨年2月の同社の発表によると、2018年にロレアルの工場で消費された水は2005年比で48%の削減に成功している。この取り組みは高い評価を受けており、国際的NPO法人CDPから、コーポレート・サスティナビリティ分野で世界トップの評価を4年連続で受けている(2020年2月時点)。

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