「詰め替え型」の開発を検討中の企業が参考にしたい調査結果
(記事公開2016年7月,最終更新2017年3月)
ちふれは(埼玉・川越市)1974年6月25日に業界初の詰め替え化粧品を商品化した。同社は2014年に6月25日を「詰め替えの日」と制定し、2016年6月に詰め替え商品に関する意識調査を実施した。詰め替え商品の開発を検討中の企業には非常に参考になる調査結果だ。(株式会社ちふれ調べ「詰め替え化粧品に関する意識調査」2016)
「日用品含め、詰め替え商品を使ったことがある」98%
日用品含め、詰め替え商品を使ったことがあるのはほぼ全員の98%となった。「どのカテゴリー商品で詰め替え商品を使ったか?」の調査結果のうち、「詰めかえたことがあるカテゴリー商品」に関する回答はこちら。
- 1位:ヘアケア用品(95%)
- 2位:洗濯用洗剤(86%)
- 3位:食器用洗剤(84%)
- 4位:メイク用化粧品(51%)
- 5位:スキンケア化粧品(49%)
若年層ほど「スキンケア化粧品」の詰め替えを利用
各カテゴリー商品ごとの詰め替え経験の有無を年代ごとで比較すると、スキンケア化粧品に関しては若年層ほど「経験あり」と回答している人が多い。若い人が手軽に購入できる安価な商品群に詰め替えが揃い、高価格帯の商品群は詰め替えが少ない、というお財布事情からこのような結果が出た可能性があるが、若い人の方がエシカル消費の傾向が強いことも関係しているかもしれない。
詰め替え商品を利用する理由
「価格が安いから」がダントツだが、「ごみが減らせる」「環境に配慮したい」「容器を捨てるのがもったいない」といったエコ思考を持つ層が多いことにも着目したい。昨今のトレンドや社会背景を考慮すると、このような意識を持つ消費者は今後も増えていくだろう。
詰め替え商品を利用しない理由は「ラインナップにない」
詰め替え商品を利用しない一番の理由は「ラインナップにない」ということからも、企業が詰め替え商品を新たに加えるメリットは十分にありそうだ。しかし同時に詰め替え商品に対する不満もあるので、その点もしっかり考慮した上で商品開発に取り組みたい。
今後エコ志向・エシカル消費傾向が更に強まることを考えると、詰め替え型商品を検討・追求する価値は十分にありそうだ。
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