化粧品の「成分買い」が浸透、女性に人気の美容成分トップ5(20〜50代)
“ブランド”より“成分”を重視して化粧品の購入を決める「成分買い」。化粧品ブランドの激増に伴う化粧品ジプシーや美容リテラシーの向上を背景に、今や広く浸透しつつある化粧品の消費トレンドだ。ナリス化粧品の調査では、97%の女性が「“成分”はスキンケア商品の選択に影響する」と回答している(20~59歳の女性2,181人)。実際に、スキンケア化粧品の購入時に「ブランド名」よりも「成分表示」を確認する女性が多いことを明らかにしており、全世代に共通して見られることがわかった(以下表)。
■スキンケア化粧品を購入する時に確認するもの(複数回答)
具体的には、どんな美容成分が配合されていると購入に至るのだろうか?次の調査結果が参考になる。スキンケア化粧品に配合される美容成分の中で「魅力的」と思うものを3つまで選択してもらった質問で、次の結果となった。年齢によって異なる傾向が見られる(以下表)。
■スキンケア化粧品に配合されている成分の中で魅力的と思うものトップ5
<20代前半>
・1位:ビタミンC
・2位:コラーゲン
・3位:ヒアルロン酸
<20代後半>
・1位:ビタミンC
・2位:コラーゲン
・3位:ヒアルロン酸
<30代前半>
・1位:ビタミンC
・2位:ヒアルロン酸
・3位:コラーゲン
<30代後半>
・1位:ビタミンC
・2位:ヒアルロン酸
・3位:コラーゲン
<40代前半>
・1位:ビタミンC
・2位:コラーゲン
・3位:ヒアルロン酸
<40代後半>
・1位:ヒアルロン酸
・2位:コラーゲン
・3位:セラミド
<50代前半>
・1位:ヒアルロン酸
・2位:コラーゲン
・3位:ビタミンC
<50代後半>
・1位:ヒアルロン酸
・2位:コラーゲン
・3位:プラセンタ
女性や若年層を取り込もうと、SNSでの写真映えを狙ってブランドの世界観を磨き上げることや認知向上に力を注ぎ込むのは昨今の業界トレンドだが、加齢により変化する美容ニーズを的確に捉えた成分設計が大前提、と言えそうだ。
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