【国際男性デー】実は女性のウェルビーイングにも関わる大切な日 各社の取り組み事例

11月19日は「国際男性デー」。3月8日の「国際女性デー」に対抗する位置付けの国際デーかと思いきや実は、女性の生きやすさやウェルビーイング向上にもつながる目的が掲げれた、女性にも関わる大切な日だ。

国際男性デーの目的の一つは、ジェンダー平等

国際男性デーは、1999年にトリニダード・トバゴで始まったとされる。男性・男児の心身の健康や幸福に焦点を当て、男性特有の生きづらさや差別解消を目指す日だが、ジェンダー平等の推進も目的に含められている。男性の生きづらさを解消したりジェンダー平等を促進するロールモデルとなる男性を讃えることで、女性の生きづらさ解消にもつなげようとする日だ。男女それぞれが、無意識の思い込み「ジェンダーバイアス」について考える日でもある。国際男性デーの目的は以下6項目。

  1. 映画スターやスポーツ選手だけでなく、真面目に生活を送る男性労働者のロールモデルを推奨する
  2. 社会、地域、家族、結婚、子育て、環境に貢献する男性を讃える
  3. 男性の社会的・感情的・肉体的・精神的健康と幸福に焦点を当てる
  4. 社会サービス、社会からの期待、法律の分野などにおける、男性に対する差別を浮き彫りにする
  5. 男女関係を改善し、男女平等を推進する
  6.  人々が潜在能力を最大限に発揮できるような、安全でより良い世界をつくる(source:OBJECTIVES OF IMD)

 

企業や自治体の取り組み事例

国際男性デーは国内でも徐々に認知され、企業や自治体の取り組みは2021年頃より目立ってきた。今年の事例を見ていこう。

職場における男性特有の困難、半数以上が「経験あり」(Indeed Japan)

求人検索エンジンのIndeed Japanは国際男性デーに合わせ、20歳〜59歳の働く男性2,500人を対象に「職場における男性特有の困難や障壁に関する調査」を実施した。男性特有の困難を経験したことがある男性は54.6%。またそれにより、仕事やキャリア、働き方に影響を受けたことがある男性が79.7%に上ることが分かった。困難解消のために職場に求めることのトップ3は「長時間労働の是正」「ワークライフバランスの推進」「性別による決めつけや役割分担の押し付け解消」だった。

【出典】Indeed Japan

 

男性の健康をテーマに、初のイベント開催(朝日新聞社)

朝日新聞社は国際男性デーの19日に、男性の健康をテーマにした一般向けのイベント「国際男性デー 健康フェスタ2023」を初めて開催した(丸ビルホール/東京・丸の内)。メンズヘルスやアンチエイジング研究の専門医らが出演し、元気に年を重ねるためのヒントやアドバイスを伝えた。協賛は、男女の更年期を事業テーマにしているTRULYなど。

【出典】朝日新聞社

 

女性向けフリーマガジンとDgSが「メンズヘルス」でコラボ(産経新聞社×トモズ)

産経新聞社が発行するフリーマガジン『メトロポリターナ』とドラッグストアのトモズは、国際男性デーに合わせ、男性の悩みに寄り添う選りすぐりの商品を誌面と店舗で紹介する初のコラボ企画を展開。

【出典】産経新聞社(男性の健康問題を特集した『メトロポリターナ』11月号の表紙)

メトロポリターナ11月号の誌面では男性特有の健康課題をテーマにした特集を組み、メンズヘルスケアとメンズビューティのアイテムを紹介。商品はトモズの店頭でも展開する。東京・神奈川・埼玉の一部の店舗で11月30日(木)まで実施。

 

男性向けの尿もれケア商品、お試し枚数を限定発売(ユニ・チャーム)

ユニ・チャームは国際男性デーに合わせ、男性向けの尿もれケア商品「ライフリー さわやか男性用快適シート 10cc(5枚入り)」を、今月21日に期間限定で発売する。手に取りやすいよう、マスクのようなデザインパッケージとし、通常は18枚の入り枚数を5枚に絞った。

【出典】ユニ・チャーム(ライフリー さわやか男性用快適シート 10cc 5枚入り)

 

同社は2014年に男性専用の尿もれケア商品を発売し、その後、尿量に応じて7種類のラインナップへと拡充した。今年4月には下着のようなつけ心地の吸水シートを新たに3種類追加し、市場の拡大に貢献してきた。一方で、使用経験のない40〜50代を中心に「試してみたいが少ない入り枚数の商品はないか?」「使用したことがないのだが、試してみたい」といった声が寄せられるようになり、期間限定品として発売することにした。

 

男性の生きづらさに寄り添う支援(東京都 豊島区)

東京都豊島区は国際男性デーに合わせ、ウェブサイト上に男性に向けた支援情報を公開した。夫婦や親子の問題、生き方・職場の人間関係、セクシュアルハラスメントやDVなど、男性の抱える悩みに男性相談専門の相談員が対応する「男性のための悩み相談」の実施を周知している他、区が貸し出している男性学に関連した蔵書も紹介している。「男らしさの終焉(著:グレイソン・ペリー)「よかれと思ってやったのに ~男たちの 『失敗学』入門 (著:清田隆之)」「日本のフェミニズム12  男性学(解説:伊藤公雄)」など。

 

 

 

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