「女性のヘルスケア」と「水」の新しい関係、未来を象徴するウォータートレンド5選(3/3)

4.マイボトルカバー、ハイブランドからも続々

ラベルレス飲料水や紙パック飲料水が注目されているが、さらに意識が高い女性なら、水筒をマイボトルにして水を持ち歩く。

お弁当ニーズの高まりから近年は、バリエーション豊かなお弁当箱や水筒が多く出回るようになったが、それに伴い女性たちの人気を集めているのが、水筒の持ち運び時に使うマイボトルカバー。取っ手がついているもの、首からぶら下げるタイプ、手作りなど、マイボトル生活を楽しむために#ボトルカバーを愛用する女性は増えている。

ついにはハイブランドからもボトルカバーが発売され、クロエからはボトルバッグ(84,700円)ディオールからはボトルホルダー(67,100円)など、驚きの価格帯で売られている。

5.無料給水スポット、ユーザーも企業もメリット

mymizu一社:Social Innovation Japanは世界中の無料給水スポットを検索できるアプリ。施設(店舗、カフェ、ホテルなど)や公共施設(公園、駅など)、湧き水など、世界中の給水スポットが登録されており、ユーザーはマイボトルを持参すれば無料で給水できる。ユーザー自身で新たに見つけた給水スポットを登録することもできる。

使い捨てされるプラスチック消費の削減に着目し、人々の消費行動を「持続不可能」から「責任を持つもの」に変えることをミッションに掲げて始まったソーシャルビジネスで、例えば買い物中や旅行中に水を飲みたくなった時、プラスチックボトルに入った水をコンビニなどで買うのではなく、今いる自分の近くにある給水スポットを探して水を飲む。世界中の人がこういったアクションを日頃から心がければ、自ずとプラスチック消費は減り、廃棄物量削減による環境負荷が低減される。

ユーザー側のメリットは、地球に貢献しながら自分のお財布に優しいこと。熱中症対策にも効果を発揮するだろう。給水スポットとして登録しているカフェなど施設側のメリットは、マーケティング効果。例えば店内に設置しているウォーターサーバーを給水スポットとして登録しておけば、新たな顧客を呼び込むきっかけになる。

社会課題への貢献が大きいことから、このアプリも様々なメディアが取り上げており、今世間から高い関心を集めている。以下はmymizuの動画。

新ウォータートレンドは「地球環境への配慮」

2020年代を象徴する新しいウォータートレンドとして5つのトピックを見てきたが、共通項はすでにお気付きのはず。この5つに共通しているのは、SDGs達成への取り組みがビジネスの裏側にきちんと見えていること。新しいウォータートレンドとは、従来の”水質的特徴”や”家電・雑貨領域での活用”の進化版といった類のものではなく、”地球環境への配慮”という視点を持った商品・サービスのことだ。

クルエルティフリーの概念から動物実験を行う美容系企業の不買運動が過去に起きたように、企業の水資源・水管理に対する姿勢がそのまま、企業・商品・サービスの評価に影響する、そんな日もそう遠くはないだろう。美容・健康ビジネスは特に水と密接に関わっているので、ウォータートレンドを自社商品・サービスにどのように組み込んでいくべきか、早めに考えておいたほうが良さそうだ。

 

【編集部おすすめ記事】
2020上半期ベスコス受賞商品の分析でわかった、最新美容トレンド5つの波
女性を解放するマーケティングの新概念、「自己肯定感ブーム」
急加速するビューティテック 美容業界を牽引するハイテク商品事例
女性の健康問題、一覧(思春期~老年期)
女性ヘルスケアマーケティング支援サービス内容

PAGE TOP
×