「女性のヘルスケア」と「水」の新しい関係、未来を象徴するウォータートレンド5選(2/3)

“ウォーターレス”の背景

ウォーターレスビューティの背景にあるのは、世界人口急増の中で課題とされている深刻な水危機で、SDGsで言うところの目標6「安全な水とトイレを世界中に」の達成に関わっている。

誰もが不便なく安全な水にアクセスできる日本にいると水危機の深刻さに気づきづらいが、世界規模で見ると、20億人以上が安全でない水を飲むことを余儀なくされ、9億人近くの人が今でも屋外排泄をし、40億人がトイレや公衆便所などの衛生サービスを利用できていないという現実がある。

人口急増で水不足と水ストレスが世界的に悪化していけば、水に不自由しない国に住んでいたとしても、いつ、どのような影響が自分の生活に及んでくるかわからない。

この世界的な社会課題を認識し国連は、2018年3月に「水の国際行動の10年(Water Action Decade)」を宣言した。SDGsの水資源に関する目標とターゲットの達成を内包したもので、水の管理方法の転換に世界各国で取り組むことを促している。

水を使わない美容法も“ウォーターレスビューティ”

製品そのものに水を使わない(あるいは減らす)ことで、その製品はウォーターレスビューティ(あるいは“ウォーターレスコスメ”とも呼ぶ)に位置付けられるが、消費者が製品を使用する際に水を使わないこともまた、ウォーターレスビューティ。

例えば、スポーツ後や夏など発汗が多い時や、防災時や入院時など、洗髪できない状況で使用されているドライシャンプー(水を使わないシャンプー)。頭皮にスプレーを噴射するだけで洗い流し不要なので、水を使わない。ドライシャンプーは、水の節約に貢献している地球に優しいシャプーでもあるのだ。

2.ラベルレスボトルはオシャレ

最近じわじわと人気を集めているラベルレスウォーター。これまでは「水素」「炭酸」「シリカ」など、水質にこだわった水が女性たちの間でトレンドになってきたが、今ホットなのは容器の方。ラベルレスのペットボトルのことだ。

通常ペットボトルにはブランド名、社名、産地など様々な情報を記載したフィルムが貼り付けられているが、そのラベルを貼り付けていないのがラベルレスタイプ。これは環境に配慮した取り組みの一環で、サントリーは今年11月にラベルレスの水とお茶の発売を開始(対象はECチャネル)アサヒ飲料は2018年に発売を開始(ケース販売専用/今年4月にリニューアル発売)している。

ラベルレスの中で評価が高いのは、ロハコが2018年に発売を開始したLOHACO Water。デザインへの配慮がなされており、ラベルレスでありながらも、ペットボトルそのものにはさりげないデザインが施されている。購入者からは「置いているだけでおしゃれ」「シンプルデザインがおしゃれ」「かわいい」など、外観を評価する声が上がっている。

出典:アスクル

3.国内初の紙パック飲料水で脱プラ貢献

容器への注目はラベルレスだけではない。国内初のコンパクトサイズの紙パック飲料水が、今注目を集めている。

開発したのは、女性起業家が代表を務める株式会社ハバリーズ(京都)。プラスチック汚染問題に着目し脱プラ対策のために開発したもので、実際に「再生可能な資源を使用(FSC認証)」「リサイクル可能」「1本につき1円を世界自然保護基金に寄付」など、環境問題やサスティナビリティへの配慮をしている。

海外の飲料水と思わせるような、持っているのがオシャレなパッケージデザインはもちろんのこと、紙パックで飲める飲料水という新しさや社会課題に貢献した商品であることから、女性誌や経済誌がこぞって取り上げ、認知は着実に向上している。現在、全国のDEAN&DELUCAやナチュラルローソンで販売中。

 

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