ネット広告市場、3.5兆円へ拡大 SNSの縦型ショート動画やタイムライン広告などが牽引
矢野経済研究所は今月18日、2024年度の国内インターネット広告市場が前年度比110.7%の3兆5,834億円へ拡大したと発表した。成長を支えたのはSNS上の縦型ショート動画やタイムライン広告への広告予算の拡大で、検索連動型広告も10%以上の伸びを維持した。
2025年度もSNS広告と動画フォーマットの拡大が続く見通しで、市場規模は前年度比108.7%の3兆8,955億円と予測。一方、Googleの外部配信型(提携している外部サイトやアプリに表示されるもの)やポータル型(ポータルサイト上に表示されるもの)などのディスプレイ広告(Webページの一部に埋め込まれて表示される広告)への出稿は、トラッキング制限によるターゲティング精度の低下や広告主のROI志向の高まりを背景に減少傾向が続いている。
AIと広告の関連では、SGE(Search Generative Experience/生成AIが要約した回答が検索結果の中に同時に表示される体験)の普及により、情報収集を目的とした検索クエリ経由でのWebサイト流入数が減少する一方で、購買を伴う検索クエリへの影響は限定的とみられる。
今後も広告市場では、マスメディアからインターネット広告へのシフトが継続する見込みで、SNS上のタイムラインや縦型ショート動画プラットフォームへの出稿など、動画広告への広告投資が拡大していくと予測。AIによる広告運用業務自動化の進展も、インターネット広告市場の成長を後押しする見通し。さらにEC・リテールメディア広告も成長ドライバーとなる見込みで、同市場は2029年度に5兆6,768億円へ拡大すると予測している。
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