売れ残り商品を、画期的なアイディアで販売する方法

売れ残り商品を、画期的なアイディアで販売する方法を行うのが松坂屋上野店。同店では食品の売れ残りを対象としているが、食品以外の企業にとっても同店のアイディアは参考になるだろう。まずは同店の「画期的」な販売方法概要を見てみよう。

「売れ残り」を「もったいないセール」としてイベント開催

同店で2016年9月21日(水)から27日(火)に開催するのが「もったいない、が合言葉!食品ロスを減らそう!」をテーマにした「食品もったいないセール」。同店での売れ残り商品を売り切るためのイベントセールだ。

売れ残り商品例

  • 消費期限間近の商品
  • 規格外商品(内容量が変わった、パッケージデザインが変更になった、形が不ぞろい、傷がある等)
  • 季節物商品(行事関連食品等)

訴求を変えるだけで、消費者の興味を惹ける

同店のイベントが画期的な点は、「売れ残り」商品のことを「もったいない、が合言葉!食品ロスを減らそう!」と表現している点だ。各社で売れ残り商品や在庫を多く抱えている場合は、同店に習い、以下の方法で画期的な販売アイディアを出してみよう。

手順1.表現を工夫してみよう

売れ残り食品セール!と表現したら多くの消費者は興味を持たないだろう。「人気がないから売れ残ったんでしょ…それだったら、私もいらないわよ」「売れ残りを押し付けてくるなんて、ちょっと失礼ね」となるだろう。

賞味期限間近セール!と表現したら、多くの消費者は「どうせ同じ商品買うなら、1日でも長く日持ちする方がいいわ」となるだろうし、何より「賞味期限間近!? そんな危険な商品を私に買えっていうの!?随分なお店ね」と反感を買ってしまう。

だから「売れ残り」「賞味期限間近」という言葉は使わずに、あえて「もったいない!食品ロスを減らそう!食品もったいないセール」という言葉で表現している。賞味期限間近のオレンジジュースは古びれた商品にしか見えないのに、「世界的に社会問題である、食品ロスを減らそう!」と表現するだけで、「一消費者でも気軽に簡単に社会問題解決に貢献させてくれる」頼もしい商品に見える。

「売れ残り」なんていうダイレクトにマイナスを感じさせる言葉を使うのはやめよう。同店のように画期的で誰もが共感するような表現を考えてみよう。

手順2.消費者の共感を得る視点からの訴求を行おう

今の消費者は「エコ」「フェアトレード」「動物愛護」といった、「社会貢献」に強い関心を示す。同時に、そのような企業の姿勢に好感を抱き、共感し、評価をする。同店は表現を魅力的な言葉に変えただけではなく、しっかりと今の消費者の共感や興味関心を得られるポイントを抑え、打ち出している。

同じ商品でも訴求する部分をAからBに変更するだけで消費者の反応は変わる(実際にウーマンズの企業活性化支援業務の方でもそのような例を多く見てきいる)。どんな切り口からどのような訴求をすれば消費者の気持ちを惹けるか?「訴求する点」を切り替えて、再度売れ残りの商品を観察してみよう。

 

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