女性たちの健康行動、どう起こす? マーケティング戦略に役立つデータと企業事例

健康行動変容の促進は、ヘルスケア事業者にとって永遠の課題。行動変容ステージモデルの理論をマーケティングに反映しても、女性たちの健康行動を維持させながら自社商品・サービスを長く愛用してもらうのは、実に困難。健康行動はどうやって起こせばいい?どうすれば維持できる?マーケティング設計の参考になるデータと企業事例をピックアップ。

健康行動に取り組んでいない女性6割、なぜ無関心?

20〜70歳以上の女性を対象にした厚労省の調査で、「食習慣改善」に取り組んでいない女性は55%、「運動習慣改善」に取り組んでいない女性は62%に上ることが明らかになっている。健康ブーム真っ只中なのに、なぜ?その理由を、ウーマンズラボ編集部が各種調査結果をリサーチし分析。8個の理由が見えてきた。健康行動変容施策を考える前に、まずは、健康行動の障壁になっているコトについて理解を深めよう。

 

予防医療の実践に気持ちを駆り立てる17のキーワード

予防医療の実践に気持ちを駆り立てるものとは何なのか?朝日広告社が、20〜70代の男女を対象に実施した「予防医療に関する調査」で突き止めた。健康のために予防対策を実践している人に文章完成法によるアンケートを行ったところ、モチベーションとなっている17のキーワードが判明。キーワードの背景や、行動変容を促すマーケティングヒントも紹介。

 

健康意識・行動でクラスター分析、7タイプの生活者

行動変容施策を考える際に考慮すべきは、ターゲット女性の健康との関わり方や健康意識の強弱。健康に関心があると一口に言っても、最新のヘルスケアデバイスが入口となって健康行動を積極的に楽しんでいる人もいれば、食事バランスを整える程度のシンプルな健康行動を好む人もいる。参考になるのは、電通ヘルスケアチームが男女1万人を調査して明らかにした、7タイプのクラスター。各クラスターの意識・行動レベルに合ったマーケティングを設計しよう。

 

健康行動促進の鍵は、女性ホルモンの知識向上

女性の健康行動を起こすには、女性ホルモンに関する知識向上が鍵を握っているようだ。大塚製薬が、「女性ホルモンの知識がない人は、知識がある人と比べて健康行動が起きづらい」ことを調査で明らかにしている。健康行動変容施策として「ヘルスリテラシー向上」が一般的に挙げられるが、中でも、「女性ホルモン」の知識向上に焦点を当てると、効果が高いかもしれない。

 

事例から学ぶ、女性の健康行動変容施策

健康行動変容施策で参考になるのは、海外の事例。地味でクリエイティビティに乏しいものが多い日本の啓発キャンペーンと比べると、海外は発想豊か。お笑い要素の強い啓発キャンペーンもあれば、単純だけれども仕掛け方の視点がうまい事例も。発想が豊かなだけでなく、健康行動促進もしっかり考えられている点が学びになる。乳がんをテーマにした啓発キャンペーンを集めた。

 

最先端は、行動変容の不要化

ここまで行動変容施策の参考になる記事を紹介してきたが、最後に、行動変容が不要の事例を見てみよう。テクノロジーの進展により最近は、ユーザーの健康意識を必要としないヘルスケア製品・サービスが登場している。いわゆる”ステルス化”だ。行動変容促進の悩みから解放される日は、近いかもしれない。

 

 

 

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