デリケートゾーンケア商品が好調で販路拡大、勝因は老舗ならではの強み 牛乳石鹸
デリケートゾーンを洗う泡ソープと保湿用の美白ジェルを展開する、牛乳石鹸共進社のフェムテックブランド「アンドフェム」。今年3月に発売後、当初想定していた3倍の出荷数量で推移し、販売が好調だという。
同社は好調の要因を、デリケートゾーンケア市場の拡大や、ネット上で発売前の話題醸成に成功したことなどを挙げているが、中でも、消費者の牛乳石鹸ブランドに対する安心感・信頼感が大きいようで、購入者に購入の決め手を聞いたアンケート調査では、泡ソープと美白ジェル共に、最多は「牛乳石鹸の商品だから」だったという。「牛乳石鹸なら間違いないだろう」「牛乳石鹸の製品は安心・安全のイメージが強い」という声も聞かれたという。
デリケートゾーンケア市場への参入は、国内で後発となる同社。発売前の今年2月に、編集部が同社に「後発参入にあたっての強み」を尋ねたところ、「110年以上にわたり”やさしさ”にこだわったトイレタリーの開発を続けてきた信頼とブランド力」と答えており、消費者に持たれている「安心・安全」のブランドイメージを活かすと意気込んでいた。当初の見立て通り、見事にブランド力で女性たちの心を掴んだようだ(牛乳石鹸、デリケートゾーンケア市場へ後発参入 理由と“勝ち筋”は?)。販売好調をうけ、今後は生産体制を強化し販路拡大を目指すとのこと。「話題性の高さの割には、売上・利益が見合わない」と、撤退するフェムテック事業者も相次ぐ中、同社のマーケティング戦略は数少ない成功事例として参考になりそうだ。
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