出産転帰に父親の年齢が影響か

女性の出産年齢の高齢化とともに、父親となる男性の年齢にも上昇傾向がみられている。米スタンフォード大学医学部のMichael Eisenberg氏らが実施した新たな研究で、父親の年齢が高いほど母親と出生児の健康リスクが高まる可能性があることが示された。父親が45歳以上であると早産や新生児のけいれん発作、母親の妊娠糖尿病などのリスクが上昇することが分かったという。研究の詳細は「BMJ」10月31日オンライン版に掲載された。

現在、生まれる子どもの約10人に1人の父親は40歳以上であるとされる。しかし、これまで父親の年齢が母親や子どもの健康に及ぼす影響についてはあまり検討されていなかった。

そこで、Eisenberg氏らは米国の4050万件を超える出生データを用い、在胎週数や出生体重、出生5分後の新生児の健康状態を表すアプガースコア、新生児集中治療室への入院、けいれん発作、産後の抗菌薬投与の必要性のほか、母親の妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群の発症率を調べた。

その結果、母親の妊娠期間や教育レベル、婚姻状況、喫煙歴、治療へのアクセス状況などを調整した解析でも、父親が25~34歳だった場合に比べて、45~54歳だと早産リスクは14%高く、55歳以上だと25%高いことが分かった。また、父親が45~54歳であると新生児がけいれん発作を来すリスクは18%高く、母親が妊娠糖尿病になるリスクは28%高いことも明らかになった。

父親の年齢が上がるほど母親と出生児の健康リスクが高くなる理由について、Eisenberg氏は推測にすぎないとしながらも、「加齢による精子DNAの突然変異や、胚や胎盤に影響するエピジェネティックな変化が原因である可能性がある」と説明している。

一方、専門家の一人で米ニューヨーク大学(NYU)ウィンスロップ病院のAnthony Vintzileos氏は、父親の年齢と母親の妊娠糖尿病リスクとの関連については、そのリスク因子となる母親の体重について調整できていなかったのではとの見方を示している。

しかし、今回の研究は因果関係を証明したものではなく関連性を示したにすぎない。EisenbergとVintzileosの両氏は「この結果をみてライフプランを変更する必要はない」と話している。(HealthDay News 2018年11月1日)Copyright © 2018 HealthDay. All rights reserved.

 

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