国連 「女性差別撤廃委員会」による日本政府審査に向け、SRHR6項目を問題提起 ジョイセフなど

国連の「女性差別撤廃委員会CEDAW:Committee on the Elimination of Discrimination Against Women」で10月、日本政府の取り組みが8年ぶりに審査されることを受け、ジョイセフなどが、SRHRを取り巻く問題を取りまとめた市民社会レポートを提出した。

国連 女性差別撤廃委員会

【出典】ジョイセフ

 

CEDAWは、1979年に国連総会で採択された「女子差別撤廃条約(1981年発効)」の履行状況を監視する団体。女性差別を撤廃し男女平等を実現することを目的としており、各国に女性の権利を保障するための具体的な措置を求めている。第89回目となる今回は10月にジュネーブでの開催を予定しており、8年ぶりに日本の履行状況が審査される。

CEDAWの審査では、各国政府が提出する「政府報告書」の他、「市民社会レポート」と呼ばれる、NGO等の市民社会団体や個人による報告書「市民社会レポート」も参考資料として受け付けており、ジョイセフら7団体(※)が共同で、日本女性の”身体の自己決定権”における問題6項目を提起した。

  1. 優生保護法に基づく強制不妊手術の被害者の救済
  2. 包括的性教育の公教育への導入
  3. 堕胎罪撤廃・母体保護法改正
  4. 安全な中絶、緊急避妊薬を含む避妊法へのアクセス
  5. 性的指向及び性自認に基づく差別禁止法の制定、トランスジェンダーの人々のSRHRをめぐる諸課題、性的マイノリティーが直面する差別
  6. 婚姻の不平等(同性間の婚姻の法制化)

「政府報告書」では、政府が女性差別解決のために取り組んできたことを記載するのに対し、「市民社会レポート」では市民の目から見た日本社会におけるジェンダー不平等の現状や、女性差別の実態を報告する。

(※)(公財)ジョイセフ、SOSHIREN・女のからだから、NPOピルコン、#なんでないのプロジェクト、Transgender Network Japan、(公社)Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人ひ、(一社)LGBT 法連合会

 

女性ヘルスケア市場の最前線が分かる!2024年度版

2024年度の、ヘルスケア領域における最新の女性マーケティングの動向や、女性生活者のニーズ変化、女性の健康需要などは、全103ページのレポート「女性ヘルスケア白書 市場動向予測2024 〜健康トレンド・業界動向・女性ニーズ〜」にまとめています。ぜひ本レポートもお役立てください。

女性ヘルスケア白書2024 市場動向予測レポート

 

【編集部おすすめ記事】
売れるフェムテックの「開発」と「販売戦略」 17の障壁と対策
マツキヨココカラ副社長に聞いてみた、「ドラッグストアでフェム系商品の取り扱い進む?」
女性の健康科学の拠点「女性の健康総合センター」、10月1日に開設 今年度22億円を投じる
フェムテック市場はどうなる? 2024年に起こる3つの転換

PAGE TOP
×