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女性のがん5年生存率、部位別で明らかに 初の全数集計 厚労省

厚生労働省は1月、2016年にがんと診断された患者の5年生存率を発表した。全ての病院に届け出を義務付けた「全国がん登録」制度のデータを基にした初の集計。患者数が多いがんの5年生存率は、全体で大腸が67.8%、胃が64.0%、肺が37.7%だった。膵臓は男女ともに低い水準にとどまった。女性では乳房、子宮体部などで比較的高い生存率が確認された一方、進行度による格差も浮き彫りとなった。

■女性の5年生存率
今回公表されたのは、16年に診断された男女約99万人を対象に、がん以外の死因の影響を取り除いて算出した「純生存率」。15歳以上の女性で5年生存率が高いがんの上位は以下の通り。

  • 1位:甲状腺(92.8%)
  • 2位:皮膚(92.1%)
  • 3位:乳房(88.0%)
  • 4位:子宮体部(79.0%)
  • 5位:喉頭(76.4%)
  • 6位:子宮頸部(71.8%)
  • 7位:悪性リンパ腫(66.8%)
  • 8位:大腸(66.6%)
  • 9位:口腔・咽頭(63.9%)
  • 10位:腎・尿路(61.8%)※膀胱を除く

一方、男性の上位は、前立腺(92.1%)をはじめ、皮膚、甲状腺、乳房、喉頭の順だった。

■早期発見で5年生存率に大差
発見時の進行度で5年生存率が大きく変わるという事実も、あらためて見えてきた。女性の乳房がんの場合、がんが最初にできた臓器にとどまる「限局」段階で発見された場合の5年生存率は98.4%と極めて高い。しかし、離れた臓器に転移する「遠隔転移」の段階では40.1%まで低下する。子宮がん全体でも限局93.9%に対し遠隔21.0%と、早期発見がいかに生存率を左右するかを示した。

■年齢による傾向の違い
年代別にみると、女性特有の傾向として、卵巣がんでは若年層と高齢層の5年生存率差が57.1ポイントと全部位の中で最も大きかった。15〜44歳では81.4%だが、75歳以上では24.3%に急落する。15〜44歳の若年・現役世代における乳房がんの5年生存率は92.5%、子宮頸がんは87.0%と、いずれも高水準だった。

【出典】厚生労働省「全国がん登録5年生存率報告

 

全国がん登録は、がん登録推進法に基づき16年に始まった制度。全ての病院に患者情報の届け出を義務付けた。従来の任意で情報を集める「地域がん登録」では精度に課題があったが、国が患者数や治療の情報などを一元管理することにより、より正確な生存率の算出が可能になった。

 

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