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若年女性に向けた啓発動画、効果は薄いことが明らかに 「視聴とHPVワクチン接種率の向上」との関連を検証 横浜市立大

横浜市立大学の研究グループが実施した研究で、HPVワクチンのキャッチアップ接種を促す啓発動画に十分な促進効果が見られないことが明らかになった。

研究は、HPVワクチン未接種の18~26歳女性を対象に実施。キャッチアップ接種に関する動画視聴とリーフレット閲読をする介入群1,017人と、リーフレットのみを閲読する対象群993人に分け、3カ月後に接種状況を調査したところ、介入群が10.5%、対照群は12.2%が接種をしており、有意差は認められなかった。一方で他条件による影響が見られ、年齢が高いこと、短大・大学以上の教育歴を有すること、過去2年以内の子宮頸がん検診の受診歴が接種率と関連していることが明らかになった。

本研究により、若年女性において動画の視聴がキャッチアップ接種に大きな影響を与えなかったことが示されたと同時に、個人の背景によって接種率が異なる可能性が示唆された。成果を踏まえ研究グループは、「接種勧奨に関する動画視聴の介入による、キャッチアップ接種率に対する有効性は確認できなかった。デジタルネイティブである若年層の意思決定に対してどのようなアプローチが効果的であるか、さらなる研究により検証する必要がある」と指摘。研究成果は国際誌「The Journal of Medical Internet Research」に掲載された。

 

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