世界中で利用者が増えている美容医療。流行の中心は北米・ブラジルやアジア地域だが、ヨーロッパではどんな施術が人気なのだろうか。美容やファッションの発信源となってきたフランスの美容医療事情を紹介する。(執筆:日本国内の美容医療クリニック情報を取り扱う美容医療専門サイト「アリュクスWEB」)
一番人気は豊胸手術
フランスの美容医療で1番人気は「豊胸手術」。北米やブラジルに比べるとサイズが小さい方が好まれるものの、女性らしいスタイルへの憧れは大きい。次に「鼻」。わし鼻・鉤鼻(かぎばな)をツンと上がった鼻にする手術もニーズが高い。他に「まぶた形成」も人気の高い美容医療だ。
こうしたいかにも美容整形という手術が人気の一方で、世界的な潮流である「切らない美容医療」の人気も徐々に広がっている。フランスでは、もともと切らない美容トリートメントの研究が進んでおり、セルライトを揉みほぐすマシンとして日本でも有名な「エンダモロジー」などもフランスのメーカーが開発したもの。日本でも非常に人気の高い、凍らせて脂肪を除去したり超音波や高周波などで脂肪細胞を破壊するなどといった「切らない痩身マシン」の利用も、これまで定番だった「脂肪吸引」に迫る勢いでユーザー数が拡大している。
他にも定番のボトックス、ヒアルロン酸やシミ取り、スレッドリフト、タトゥーの除去なども利用されている。また、古い角質を落とすケミカルピーリングも盛んで、フランス産の新しい薬剤は、日本にも「ミルクピール」という名前で入ってきており、医師たちの評価も高い。
医療脱毛は日本と同様に多くの利用者がおり、一部は保険適用もされ、身近なものになっている。
フランス女性、支持するのはソフィー・マルソー
ハリウッド女優を見本としたような劇的な美容整形はフランスをはじめヨーロッパ圏では伝統的に嫌がられる傾向があり、例えば強烈な美のカリスマ性を発揮するニコール・キッドマンやアンジェリーナ・ジョリーよりも、ソフィー・マルソーのような年齢不詳な存在感が長らく支持されてきた。
しかし、最近は美的感覚もグローバル化して事情が変化してきている。地域による美的感覚の差異は少しずつ薄まり、ヨーロッパでもハリウッドスタイルの派手な美容を好む層もあらわれはじめ、そのようなスタイルを手本として美容医療を利用する人も増加しているようだ。
静かに増える美容医療ユーザー
2017年には、美容科学・形成外科学・美容皮膚科学の国際学会「IMCAS」がパリで開催され、世界中の医師たちが集結し美容医療の発表を行った。ヨーロッパは今のところ美容医療ブームの中心地ではないが、水面下で多くの研究が進められている。
今やフランス人女性のおよそ3人に1人が何らかの施術を受けているという声もあるが、それがおおっぴらに語られることは少ない。あたかも何もしていないかのように振舞いながら幕の裏側で美容医療を受ける、というのは日本的な感覚に近いと言えるかもしれない。静かにユーザーは増え続けているようだ。
【執筆】株式会社alluxe
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