伸びる減塩食品市場 減塩ニーズを掴む各社の人気商品
(2024年4月更新)
減塩の関心が高まり始めたのが1990年代。推計1,000万人を超え新国民病と言われている慢性腎臓病患者、心疾患や脳血管疾患の原因になる高血圧症患者の増加、2014年に厚生労働省が1日の塩分摂取量の目安を引き下げたこと等が、減塩ニーズの高まりに影響している。本稿では減塩ニーズに応える各社の減塩商品をまとめた。
目次
減塩食品市場は450億円
富士経済によると、ニーズの高まりを受け減塩食品市場は2014年で約450億円(富士経済)。2014年の減塩味噌に絞ると市場規模は41億円で2012年比約1.5倍(ハナマルキ調べ)と、順調に市場は拡大している。下記グラフは2004年から2024年のGoogleにおける「減塩」の検索ボリュームの推移で、約20年間にわたり確実に消費者の間で減塩ニーズや減塩への関心が高まっていることが読み取れる。
減塩ニーズに応える各社の商品事例
クックパッドや料理番組、雑誌でも減塩レシピが増えており、各社からも減塩商品が続々と登場している。
ハナマルキの減塩味噌
ハナマルキは、国立循環器病院研究センターが実施している「かるしお認定」を受けた「かるしおおいしい減塩 だし入りみそ」を2015年9月に販売開始した。減塩30%代初の商品。
京樽はシャリを減塩に切り替え
吉野家ホールディングス傘下のすし店京樽でも、2015年6月より持ち帰り寿司のシャリをすべて減塩に切り替え。20年前から減塩シャリの構想があり、おいしさを変えずに減塩を実現する方法を試行錯誤し続けてきたという。
KAGOMEはケチャップで減塩レシピ
カゴメは「トマトケチャップで減塩レシピ」を公開。さばの味噌煮、豚汁、肉じゃがなど和食にケチャップを使う新発想のレシピが並ぶ。
食事療法患者向けの塩分7割カットのラーメン
健康食の宅配カタログ「ミールタイム」を発行するファンデリーは、2017年2月に市販の商品に比べて塩分を70%カットしたラーメンとうどんを発売開始した。
キッコーマン、初の減塩醤油のテレビCM
キッコーマンは減塩タイプの醤油「味わい立地 減塩しょうゆ」のテレビCMを2017年5月から放送する。減塩タイプの醤油のテレビCMは同社初。
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