注目は3Dフードプリンター、拡大するパーソナルミールソリューション市場は2,885億円へ
パーソナルミールソリューション市場は事業者売上高ベースで2022年度は948億円、2030年度は2,885億円にまで拡大するとの予測を、矢野経済研究所が発表した。パーソナルミールソリューション市場は、「パーソナライズフード」「レシピ提案アプリ」「スマートキッチン家電」「フードデリバリー」の4市場で構成される市場。参入プレーヤーが少なく対象となる商品・サービスも限定的ではあるものの、いずれも市場導入期から成長期に向かう段階にあり、新しいテクノロジーへの関心や社会貢献意識が高い若年層を中心に支持が高まっている。
この市場の注目技術は3Dフードプリンター(3DFP)。食品の製造に利用される3Dプリンターで、粉末状にした食品素材をプリンターのインクとして用いる。高いデザイン性、安全性(ほとんど人手を介さず衛生的)、食べる人の好みや健康状態に合わせたパーソナライズや少量多品種生産が容易にできる点、どこで何度プリントしても安定的に同じ食品を製造できる点などが利点。廃棄される未利用食材のアップサイクルや代替肉などのサステナブルフードの製造にも活用されることから、SDGsの観点からも注目され、また柔らかさを調整できることから、嚥下障害のある人に向けた介護食としての期待も寄せられている。
日本科学未来館で先月末まで開催されていた、未来を体験できるイベント「SusHi Tech Tokyo 2024 」では3Dフードプリンターで印刷した寿司が展示され、来場者の関心を集めた。以下はその時の様子(ANN NEWS CH,2024.5.26)。
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