減塩市場に新たな健康調味料誕生 「ナト・カリ調味料」
塩分摂取量が多い日本人。高血圧予防など健康のために減塩を心がけている人が増え、醤油、味噌、ポン酢、スープ、カップ麺など減塩商品の種類は年々充実してきている。しかし減塩している料理や減塩タイプの食品は味気なく物足りない、という不満や減塩食作りの面倒から、減塩食を続けられない人も多い。そんな課題を解決できる調味料が、適塩・血圧対策推進協会と岩手県矢巾町が地方創生事業で開発したナト・カリ調味料だ。
ナト・カリ調味料とは、ナトリウムをカリウムに置換することでナトリウム/カリウム比を低くした調味料で、減塩と同時に血圧降下作用のあるカリウムの摂取を増やせる。同協会の学術顧問である人間総合科学大学健康栄養学科の奥田奈賀子教授らの研究グループは、ナト・カリ調味料を調理に使うことで尿中ナトリウム/カリウム比が低下することを実証研究で明らかにし、これにより高血圧予防が期待できるとしている。
ナト・カリ調味料の最大の特徴は一般調味料と塩気がさほど変わらない点だ。減塩していると感じることなく食事を楽しめるため、減塩食が苦手な人でもストレスなく続けられる。今後、各家庭のキッチンに並ぶ新たな健康調味料となるかもしれない。同協会は今後、国内やアジアでのナト・カリ食品の普及を目指し、ナト・カリ食品の製造に取り組む企業を支援する。
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