【女性ヘルスケア市場観測】猛暑が変える企業戦略 暑さをビジネスチャンスに 、今週の新商品7選
女性ヘルスケア市場を日々ウォッチしている編集部が、今週の新商品・サービスを厳選して紹介する定点観測シリーズ。女性たちの健康課題やニーズに着目した各社の取り組みから、市場の新たな動きを探っていこう。
今週の注目は、夏の暑さを新たな事業機会へと転換する各社の動き。食品や温泉、百貨店など幅広い業界で、猛暑・酷暑を前提とした商品やサービス、販促施策の開発が進んでいる。花王は法人向け暑熱ケア事業が順調に拡大。アジア展開も視野に入れる。味の素やポッカサッポロは定番商品の新たな価値を引き出し、新たな食シーンを提案。味の素は発売3カ月で累計出荷50万食を突破するなど、好調な立ち上がりを見せている。アクアイグニスは酷暑時代の新しい温泉の楽しみ方を提案し、大丸東京店は猛暑日を販促機会へと転換。猛暑・酷暑は、新たなビジネスチャンスを生み出すだけでなく、マーケティング戦略の発想を変える契機にもなっているようだ。
目次
女性ヘルスケア市場の新商品・サービス7選
法人向け暑熱ケア事業、導入500社突破 社会インフラ化とアジア展開目指す(花王)
花王は、法人向け暑熱ケア事業「ビオレの冷サポート」の導入企業数が500社を突破したと発表した。本格展開を始めた2025年の100社から、今夏を前に急拡大した。導入先は幅広く、建設・物流・製造業をはじめ、自治体や教育機関、レジャー施設、スポーツイベントなど。冷却シート「ビオレ 冷タオル」の常備化を提案するもので、個包装かつ3年間保存可能なことから、防災備蓄用途にも対応する。今後は企業・自治体・教育機関との連携を強化しながら暑熱対策の社会インフラ化を進めるほか、日本で構築した導入スキームを活用し、アジアを中心とした海外展開も視野に入れる。
酷暑対応型の食品、発売3カ月で50万食突破 25℃超で売上伸長(味の素)
味の素は、麺用調味料「氷みぞれつゆ」が発売から約3カ月で累計出荷数量50万食を突破したと発表した。同商品は冷凍庫で凍らせて使うつゆで、独自技術「みぞれ凍結製法」により、マイナス10℃以下の冷たさとシャリシャリ食感、均一なだしの味わいを実現した。好調の背景には、例年より早い暑さが到来した今年5月のそうめん需要の前倒しや、“凍らせグルメ”トレンドへの関心の高まり、そうめんつゆの多様化がある。特に最高気温が約25℃となる時期に売上が大きく伸長しており、暑さをきっかけに購入されやすいという。
火を使わずに満足感を、夏の新たな食シーンを創出(ポッカサッポロ)
ポッカサッポロは、スープブランド「じっくりコトコト」で、猛暑・酷暑に対応した「冷たいスープ」の提案を強化している。既存の冷製缶スープに加え、粉末スープの冷製アレンジも提案し、夏の新たな食シーンの創出を狙う。気候変動による涼味ニーズの拡大に加え、暑さで食欲が落ちる時期でも手軽に食べられる食品や、火を使わない調理への需要増に応える。冷製缶スープは、暑い時期でも満足感が得られるほか、賞味期間が長く、ローリングストックとしても活用できる点を打ち出す。
酷暑時代の温浴スタイル、夏に浸かりたくなる温泉体験(アクアイグニス)
温泉リゾート「アクアイグニス淡路島(兵庫・淡路)」は、夏季限定で約35℃の「ぬる湯露天」を開始する。入浴した際に「熱い」「冷たい」と感じにくい、体温に近い34〜37℃前後の「不感温度」に設定した天然温泉で、瀬戸内海の海風を感じながら長時間入浴できるほか、低温ミストサウナと組み合わせることで、心身への負担を抑えた温浴を体験できる。猛暑の常態化で増える「夏は熱い風呂に入りづらい」という声に対応するもので、ぬる湯でゆったり浸かれる環境を整備。酷暑時代の新たな温泉の楽しみ方を提案する。
35℃以上でお得に、猛暑日クーポン(大丸松坂屋百貨店)
大丸東京店は、気象庁の予報で翌日の東京都の日中最高気温が35℃以上となる場合、「猛暑日クーポン」をアプリ会員向けに配信する。税込1000円以上の買い物で利用できる100円引きクーポンで、期間は7月1日から8月31日まで。厳しい暑さの中でも来店する客に、快適な買い物体験を提供する取り組み。2025年は29日間発行し、累計2万8969枚が利用された。日傘や冷却プレート付きハンディファンなど、猛暑対策商品の提案も強化する。
AIで美容体験や研究開発を高度化(ロレアル×OpenAI)
ロレアルグループはOpenAIと、AIを活用したビューティー領域の変革に向けた協業を発表した。ChatGPT上でAIとの対話を通じてメイクを提案・試着できるバーチャルメイク体験を提供するほか、ChatGPT内でロレアル製品を検索しやすくする機能を導入する。さらに、肌のマイクロバイオーム解析による研究開発に加え、ブランドの世界観を反映した画像・動画を生成する独自プラットフォームにも、OpenAIの最新モデルを導入する。AIを単なる業務効率化ではなく、消費者体験から研究開発、コンテンツ制作までを一体で変革する基盤として位置付ける。
メイクの仕上げは「メガネ」、肌・顔の印象を整えてなりたい自分に(Zoff×資生堂)
メガネブランドの「Zoff」は、資生堂ヘアメイクアップアーティストと共創した新シリーズ「美支度」の第一弾として、「肌補正レンズ」を発売した。化粧品のカラーコントロールの発想を応用し、補色理論に基づく4色のレンズで肌の見え方を視覚的に補正。顔立ちをきれいに見せるフレームと組み合わせることで、メガネをかけるだけで顔印象を整える新たな美容体験を提案する。共働きや育児・キャリアとの両立で美容にかける時間が限られる女性の増加を受け、「美容はしたいが時間がない」という悩みに応える新たな選択肢として開発した。メガネを視力補正のための道具から、顔印象を整える美容アイテムへと再定義し、新たな美容習慣の定着を目指す。

【出典】ゾフ(左から、クールトーンの肌が気になる人向けに、柔らかなピンクの色味で血色感をアップする「ソフトピンク」。赤みやニキビ跡が気になる人向けに、グリーンの色味で肌のトーンを整える「ソフトグリーン」。クマやくすみが気になる人向けに、肌馴染みの良いイエローで自然に肌を整える「ソフトイエロー」。透明感を出したい人向けに、黄ぐすみを抑えてワントーンアップする「ソフトブルー」)
【編集部おすすめ記事】
■女性の“夏消費2026”に備えろ、猛暑時代の意識・ニーズ・トレンド
■【女性ヘルスケア市場観測】今どきの健康ギフトは「モノ×仕掛け」新商品7選
■【女性ヘルスケア市場観測】AI・VR活用で熱中症対策を高度化、新商品7選
■【女性ヘルスケア市場観測】既存事業の強みを新領域へ活用、新商品7選
■女性ヘルスケア白書 市場動向予測2026 健康トレンド・業界動向・女性ニーズ




























