頭皮アートメイク、薄毛に悩む女性の9割が関心あり 産後・瘢痕性の脱毛や治療中のQOL向上に

Category: データ分析
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近年話題の頭皮アートメイク。頭皮アートメイクのSUGAO(神奈川・横浜)が女性の認知や意識に関する調査を実施したところ、認知度はそれほど高くないものの、薄毛に悩む女性の9割が関心を持っていることがわかった。頭皮アートメイクは疾患・症状を背景にした薄毛にも広く対応できることから、認知が広がれば、美容・医療の両面からの需要拡大が期待される。

頭皮アートメイク(SMP/Scalp Micro Pigmentation)とは、頭皮の表層に毛根に見立てた色素を描くことで「頭皮を薄く見せない」ことができる医療技術。投薬での改善が男性よりも難しいと言われる女性の薄毛の悩みを、3時間ほどの施術で改善できる。2010年の国際毛髪外科手術学会(ISHRS)で頭皮アートメイクに関する論文が発表されたのを機に、世界の医療現場で施術され始めたという。

調査は、22〜69歳の女性500人を対象に実施。そのうち、薄毛・髪の細さ・抜け毛に悩んでいる256人に頭皮アートメイクの認知を聞いたところ、全体の約3割が「知っている」「聞いたことがある」と回答した。年代別では若年層ほど高く、20代は約半数に上った。

 

頭皮のアートメイク

【出典】SUGAO

 

続いて、前問で「知っている」「聞いたことがある」と回答した女性に頭皮アートメイクに関する興味を聞いたところ、「やってみたい」は22%、「詳しく聞いてみたい」は40%、「興味がある」は25%で、全体で約9割が関心を持っていることがわかった。

 

頭皮のアートメイク②

【出典】SUGAO

 

頭皮アートメイクの施術を行う月乃なつ氏によると、利用者は20〜70代と幅広く、とりわけ30代に多いという。美容ニーズが強く、また加齢による薄毛を言い訳にできる年齢ではないためか、若年層の方が悩みが深いことが背景にあると見ている。施術部位のトップ5は、「頭頂部・分け目」「前髪生え際」「つむじ」「生え際M字部分」「側頭部」。

 

頭皮のアートメイク③

【画像】頭皮アートメイクの施術を行う看護師の月乃なつ氏

 

疾患・症状や薬物治療の副作用などによる薄毛を理由に施術を受ける女性もいるが、頭皮アートメイクは”美容”のイメージが強いことから、現状は少数だという。こういった現状を踏まえ同氏は、「疾患やケガで脱毛している人の見た目改善にも、頭皮アートメイクが有効であることをもっと広く知ってほしい。薄毛の原因がわからないケースでも、他の医学的な選択肢による根本解決を図りながら、当面の間は頭皮アートメイクで見た目を良くし、治療期間中のQOLを上げることもできる」。がん治療後の脱毛、円形脱毛症、FAGA、出産後脱毛症、自ら髪を抜いてしまう抜毛症、炎症や外傷後に生じる瘢痕性脱毛、頭皮に傷跡があるなど、多様な原因の薄毛に対応できるという。

頭皮のアートメイク

【画像】頭皮アートメイクの施術後の頭皮

 

これまでに実施してきた施術は500件以上。皮膚科との提携による施術により、皮膚科での根本治療と並行しながら頭皮アートメイクによる見た目の補完を行うといったサポートも実現している。女性の薄毛悩みをケアする選択肢を広めるため、今後も皮膚科や美容外科と提携し、頭皮アートメイクの普及を目指す。

 

 

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