日本の少子高齢化、国際比較と世界ランキング
世界に先駆け超高齢社会に突入した日本。急激な人口減少、超高齢社会、少子化が社会問題に挙げられて久しいが、日本は世界と比較して子供の人口の割合はどれくらい低く、どれくらい高齢者の割合が高いのか?その割合を国際比較している資料が平成29年版 少子化社会対策白書(内閣府)の中で公表されている。
少子高齢化 世界ランキング
世界全域の年少人口割合(国連推計)が26.1%であるのに対し、日本の総人口に占める年少人口の割合は12.4%と世界的にみて小さいことがわかる。表に示されている17カ国の中で最も割合が低い。一方、世界全域の65歳以上の人口割合は8.3%に対し、日本は27.3%。17カ国の中で最も割合が高い。
- 1位:日本
- 2位:ドイツ
- 3位:イタリア
- 4位:韓国
- 5位:スペイン
- 6位:ポーランド
- 7位:シンガポール
- 8位:カナダ
- 9位:ロシア
- 10位:中国
- 11位:スウェーデン
- 12位:イギリス
- 13位:フランス
- 14位:アメリカ合衆国
- 15位:アルゼンチン
- 16位:インド
- 17位:南アフリカ共和国
少子化対策に成功している海外の事例
少子化対策に成功している海外事例として、内閣府が取り上げているのはフランス、スウェーデン、フィンランド、イギリス、アメリカ。
例えば、フランスは家族給付の水準が全体的に手厚い上に、特に、第3子以上の子をもつ家族に有利になっているのが特徴である。また、かつては家族手当等の経済的支援が中心であったが、1990年代以降、保育の充実へシフトし、その後さらに出産・子育てと就労に関して幅広い選択ができるような環境整備、すなわち「両立支援」を強める方向で進められている。
スウェーデンでは、40年近くに渡り経済的支援や「両立支援」施策を進めてきた。多子加算を適用した児童手当制度、両親保険(1974年に導入された世界初の両性が取得できる育児休業の収入補填制度)に代表される充実した育児休業制度、開放型就学前学校等の多様かつ柔軟な保育サービスを展開し、男女平等の視点から社会全体で子どもを育む支援制度を整備している。また、フィンランドでは、ネウボラ(妊娠期から就学前までの切れ目のない子育て支援制度)を市町村が主体で実施し、子育てにおける心身や経済の負担軽減に努めている。
一方、高い出生率を維持しているイギリスやアメリカといった国では、家族政策に不介入が基本といわれる。アメリカでは税制の所得控除を除けば、児童手当制度や出産休暇・育児休暇の制度や公的な保育サービスがないながらも、民間の保育サービスが発達しており、また、日本などで特徴的な固定的な雇用制度に対し子育て後の再雇用や子育て前後のキャリアの継続が容易であること、男性の家事参加が比較的高いといった社会経済的な環境を持つ。(引用:内閣府「人口・経済・地域社会をめぐる現状と課題」)
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