資生堂、聴覚障がい者の美容ニーズに対応 オンライン美容相談サービス開始
資生堂は今月7日、聴覚障がいのある人に向けたオンライン美容相談サービスを開始した。物理的・心理的ハードルを解消するため、手話、口話、チャットなどを組み合わせて対応する。
美容カウンセリングの利用について、聴覚に障がいのある人にヒアリングをしたところ、「手話ができるスタッフがいないため気軽に相談できない」「筆談だと時間がかかり頼みづらい」「ガヤガヤしたところでは聞き取りづらい」といったハードルがあることから、利用を諦めてしまうことがわかった。こういった課題を解決するため、社内の当事者を中心にプロジェクトを立ち上げ、応対方法や伝わりやすい手話表現の開発など、10カ月かけてサービスを構築した。例えば、画面上ではわかりづらい”前後に動かす手話”については左右に動かすようにし、オンラインでも伝わりやすいよう工夫している。対応するのは、手話を学んだ資生堂のパーソナルビューティーパートナー(美容部員)だが、将来的には、手話を日常的に使うパーソナルビューティーパートナーが担当できるようにする方針で、現在は手話スキルのある障がい者の美容職採用を進めている。
10月のプレオープン期間では、実際の利用者から「手話で気軽にカウンセリングを受けられることが良い」「聴覚に障がいのある人にとって、このような場があることは嬉しい。メイクがさらに好きになった」といった声が上がり、ユーザー満足度は5段階評価のうち平均4.9。ニーズに沿ったサービス展開ができていることがわかった。
本格始動にあたっては、カウンセリング進行をさらにわかりやすく伝えるため、開始時にチャットで全体の流れや注意事項を案内したり、利用希望者の多い夕方の時間帯に予約枠を増設するなど、利便性を高めていくとしている。提供は、同社が運営するオンライン総合美容相談「Online Beauty」内で。
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