健康寿命延伸のスタンダードに 全国に広がる「いきいき100歳体操」

高齢者を対象にした健康寿命延伸の体操が全国に広がっている。高知県高知市が米国国立老化研究所が推奨する運動プログラムを参考に平成14年に開発した、重りを使って筋力運動を行う「いきいき100歳体操」だ。筋力をつけて転倒しにくい体をつくり,骨折による寝たきりを防ぐのが目的で、イスに腰をかけ、準備体操・筋力運動・整理体操の3つの運動を行う構成になっている。

平成14年の開始当時は2カ所だったいきいき100歳体操の実施会場は、市外・県外を含め42都道府県、416市町村、9,072カ所(平成30年3月時点)までに広がり、多くの地域で親しまれる体操となった。その効果は実証済みで、67歳から96歳までの22人が週2回3カ月間行ったところ、右膝の伸展筋力は6.8kgだったのが16.1kgに、5m歩行時間は10.6秒だったのが6.0秒へと改善した。また参加者は、「体力がついた」「気持ちが明るくなった」「友人・知人ができた」など、身体的にも精神的にもポジティブな効果を感じている。「いきいき百歳体操の取り組み」高知市健康福祉部高齢者支援課 川村明範

平成17年には同市は口腔機能向上を目的とした「かみかみ100歳体操」を、平成27年には認知機能の維持・向上を目的とした「しゃきしゃき体操」を開発し、100歳体操をシリーズ展開している。今年4月には大阪市が吉本興業(大阪・中央)と共同で、3種類の100歳体操をまとめた「百歳体操DVD」を制作した。高齢者が楽しみながら体操を続けられるよう、吉本新喜劇のメンバーが出演しており、笑いも随所にちりばめ楽しく体操ができる。実際の体操の内容はYouTubeからチェック。

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