インパクトスタートアップ、初の30社選定 遠隔モバイル胎児モニターなど 経産省

経産省は今月6日、インパクトスタートアップの育成を支援するプログラム 「J-Startup Impact」に選定した30社を公表した。

【出典】経済産業省

 

「インパクトスタートアップ」とは、医療や福祉・環境・エネルギーなどの社会課題の解決を目的に設立された、持続可能な成長の実現を目指す新興企業を指す言葉で、新市場を創出するキープレーヤーとして注目されている。同プログラムは、インパクトスタートアップの認知向上と気運醸成とともに、インパクトスタートアップ各社の事業成長を支援するもの。

初となる今回は約500の企業から応募があり、医療、健康、障害福祉、環境、宇宙、食、金融などの領域で事業を行う30社が選定された。医療・健康関連事業で選定された主な企業は以下。

  • メロディ・インターナショナル(株)
    世界における母子の高い死亡率と医療へのアクセス格差の解決に向けた、医師と妊婦をつなぐ周産期遠隔医療プラットフォームと遠隔モバイル胎児モニターの開発販売
  • ユニファ(株)
    保育士不足の解決を保育現場のデジタル化で試みる、保育総合ICTの提供
  • SHE(株)
    キャリア選択やビジネスにおけるジェンダー格差の解決に向けた、女性向けキャリアプラットフォームの運営
  • インスタリム(株)
    義肢装具を購入できず貧困から抜け出せない世界9千万人に向けた、3D x AIによる新製造技術を用いた超低価義足の製造販売
  • ファストドクター(株)
    高齢化の急速な進展により懸念されている医療の需給バランス崩壊を解決するための、プラットフォームによる医療提供の効率化・受診行動の適正化
  • (株)CureApp
    医療格差、医療費高騰、医療の質のばらつきなどの課題解決を目指し、科学的エビデンスを有した、医師が処方する治療アプリを提供
  • (株)ユーグレナ
    世界的栄養不良と地球温暖化の解決に向けた、59種の栄養素を含む微細藻類ユーグレナをはじめとする独自素材の開発
  • (株)ヘラルボニー
    障がい者へのイメージを変容するための、ソーシャルIPを軸としたブランド事業とライセンス事業
  • (株)ミライロ
    障がい者と事業者をつなげ、障がい者の社会参加のきっかけをつくるデジタル障害者手帳を活用した、エコシステムの構築

選定された30社には、国内外の大規模イベントへの出展支援、海外現地支援、入札機会の拡大、民間企業とのマッチング、インパクトの測定・管理やグローバル認証取得などに関する専門家相談窓口の活用推進、各種イベントでの国内外に向けた発信・PR支援を行なっていく。

 

 

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