伸び率落ち着くインバウンド消費 化粧品市場次の商機は?

内閣府のレポートによると、2014年から2016年にかけて化粧品の出荷額・輸出額・インバウンド消費額は右肩上がりだ。とは言うものの、インバウンド消費は一段落ついたとも。化粧品業界の次の商機となるであろう戦略ヒントを探りたい。
<参照>
化粧品の生産動向とインバウンド消費(内閣府)

特に中国や香港を始めとした東アジア諸国の人々に日本の化粧品が受け入れられており、やはり評価ポイントは「品質が良いこと」「日本製であること」。訪日の際に購入した化粧品・香水を再度購入したい、と考える人は9割に上るというアンケート調査の結果からも、日本の化粧品が国外で高く評価されていることがわかる。

インバウンドが期待の化粧品業界

画像:内閣府

インバウンド消費に期待の化粧品業界

画像:内閣府

インバウンド消費が一段落する中、次の販売戦略は?

「インバウンド消費の拡大は落ち着いてきた」「インバウンド消費で今後狙うべきはサービス消費」という見方が強まっているが、日本製化粧品の評価が高いことをフックに、今後も外国人消費者による売り上げの増大は図れそうだ。

案1.訪日中消費の鍵は「サービス消費とセット」

訪日中の消費を狙うなら、今後狙い目とされている「コト消費」を商品とセットにして販売できるかもしれない。セットにする場合は自社で賄える場合はそれが理想だが、協業という手が最も簡単に取り組めるかもしれない。温泉、銭湯、スパ、スポーツ施設、美容院、美容鍼など、日本ならではのサービスは大いに活用できそうだ。

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・コト消費「温泉体験」×モノ消費「その温泉地域で開発されたご当地コスメ」のセット販売
・コト消費「美容院」×モノ消費「ヘアトリートメントや頭皮ケア商品」のセット販売

案2.訪日後消費の鍵は「再購買のサポート」

訪日後の自国での消費を狙うなら、通販やメールなどで再購買をサポートする仕組みを整えたい。必然的に多言語対応、物流、決済方法など様々な点を整えることになるが、再購入の意向が強いことを考えると、越境ECはチャンスが大きいといえる。ただし、化粧品の購入に満足した理由の第2位に「価格が手頃・自国より安い」が上がっているので、価格には注意したい。

案3.訪日未経験者の現地消費を狙うなら「SNS」

現時点で訪日外国人によく購入されている商品があるならば、次のステップとして、まだ訪日経験のない現地の女性消費者も狙えるだろう。アジア諸国での若者を中心としたSNSユーザーが増加していることも、大きな後押しとなる。もちろん、商品と各国との親和性は十分にリサーチする必要がある。

今後のインバウンドによるモノ消費にこれまでのような大きな期待ができなくとも、近年急速に拡大したインバウンド消費がきっかけとなり、今後日本の化粧品がアジア諸国で「日本製」「良い品質」「価格が手頃」を武器に確固たるブランディングを築いていく可能性は大いにある。外国人による日本製化粧品の消費動向を踏まえ、企業は次の段階へ移行する時がきている。

関連情報
訪日外国人消費動向調査(観光庁)

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