200兆円超えの巨大市場、中国の高齢者産業 最新動向 ジェトロ

ジェトロが中国の高齢者産業の市場動向をまとめたレポートを公開した。中国でのビジネス展開を検討する企業に向けたもので、高齢者人口の現状、高齢化関連政策、認知症の状況、高齢者向け福祉機器・用品の分類とシェア内訳、メインプレイヤー、製品・サービス事例、価格帯、販売ルート、市場の開拓方法、日本を含めた外資系企業の進出状況などをまとめた。

高齢者関連の福祉機器・用品(※)の市場規模は、2025年に5兆元、2030年には10兆元にまで急拡大する見込みで、市場を占めるトップ3のカテゴリーは「高齢者用薬品(32%)」「高齢者医療機器・リハビリ補助器具(20%)」「高齢者向けレジャー・娯楽用品(14.5%)」。(※)高齢者向け食品、高齢者日用品・補助製品、高齢者フィットネス用品、高齢者向けレジャー・娯楽用品、高齢者向け保健用品、高齢者用薬品、高齢者医療機器・リハビリ補助器具、高齢者向けスマートウェアラブルデバイス、シニアカー

【出典】ジェトロ「中国における高齢者産業テーマレポート」,セグメント別の市場規模

 

中国では急速な高齢化が進んでおり、高齢化率は13.5%と世界平均水準の9.3%を上回り、60歳以上の高齢者は2022年に2.8億人、2030年には3.7億人に到達する。一人っ子政策や都市化の進行によって、家庭内での高齢者の扶養機能は低下しており、加えて、経済が豊かになる前に高齢化が進行する「未富先老」によって、経済や社会に大きな負担がもたらされている。こういった現状から、先行して高齢化が進んだ日本の知見は中国政府、関連機構、民間企業などの間で高く注目されている。

 

 

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