2024年の美容トレンドは「#夏慢性化攻略」「ひとくち美容投資」 アットコスメ
コスメ・美容の総合サイト「アットコスメ」を運営するアイスタイルが、2024年上半期の美容トレンド「@cosmeベストコスメアワード2024上半期トレンド予測」を発表した。アットコスメに投稿されたクチコミや、同社が運営する実店舗での売り上げの分析、ユーザーアンケートなどから5つのトレンドを予測しキーワード化した。ヘルスケア業界も特に注目の美容トレンドは、「#夏慢性化攻略」と「ひとくち美容投資」。
#夏慢性化攻略
猛暑日や夏日が増え季節の二季化が指摘されるなか、生活者の暑さ対策期間は長期化。それに伴い化粧品の選択にも影響が出ると同社は見ており、今後は、これまで「夏限定」のイメージが強かった「ひんやりアイテム」、夏の定番悩みの「テカリ」「湿気」対策アイテム、夏に気になる「臭い・汗ケア」といったアイテムが、早い時期から長いスパンで売れていくと予測。高温多湿の地域で生まれた「タイコスメ」など、「暑いイメージがある地域」発のコスメにも注目が集まる他、皮脂やテカリ防止の高い効果を求め、女性がパートナーのメンズコスメを使用するという2023年の動きが、2024年も続く気配。”夏の慢性化”に対抗する消費行動は、ヘルスケア界隈でも要注目。
ひとくち美容投資
今、韓国でインナーケアが注目されている影響もあり、国内でも”飲む美容ケア”が人気。特徴的なのはユーザー層の低年齢化で、これまでインナーケアやサプリメントは、美容感度の高い層やエイジングケアに関心のある大人世代でニーズが強かったが、最近は若年層の間でも関心が高まっているという。同社の調査によれば、10〜20代の57%が「インナーケアにかける金額を増やしたい」と回答している。また「少量、低価格で始められるサプリがあれば試してみたい」という声が多いことから、若年層を含め今後のさらなる市場拡大に向けては、「継続可能」「試しやすい価格」「かわいいパッケージ」「馴染みのある化粧品ブランドから発売されること」などがポイントになると見ている。
今年5月に期間限定で発売したファンケルの「ホワイトフォース Cパウダー」は、計画を1カ月前倒して完売するヒットに。ファンケルによるとヒットの理由は、「水なしで飲んでビタミンCを摂取できるという新しさが購買意欲を刺激したことや、外出機会が増えたことによる紫外線ケア意識の高まり。他、コスパ・タイパ意識が高まっていることで、顔はもちろん全身の肌に内側から働きかけてくれるインナーケアの良さが改めて見直され始めているのでは」。また、同シリーズの他商品よりも若年層を獲得できたことから、若年層のインナーケアニーズを感じているという。健康<美容の訴求が刺さりやすい若年層に向けた健康食品の拡販を狙うなら、2024年がチャンスだ。
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