withコロナ時代に広まる?化粧品ニーズを掴むオンラインサービス
新型コロナで、女性たちの消費や生活行動が徐々にニューノーマルへ移行している。女性たちのスキンケア悩み対策の形も今後変化していきそうだ。
目次
エステサロンや化粧品カウンターの利用、まだ不安
全国各地で店舗や商業施設の営業再開が始まっているが、新型コロナ感染の懸念から、エステサロンや化粧品カウンターの利用を不安に思う女性は少なくない。
化粧品カウンターいきたーーーーーい!!!でも、すぐには危険か…
— おもち🌓 (@omochi5532) May 28, 2020
雑誌もそうだけど、モニター通しても色味結構違うから直接見たくなる気持ちも分からないでもない。綺麗に見せようと加工されていること多いし。SNSのスウォッチも微妙。通販で買えるけどイメージと違いましたって返品できないしね。だからってこのタイミングで化粧品カウンター行こうとまでは思わない
— 白 (@penses_tu) May 26, 2020
近所のお店、化粧品カウンターで久々に人影をみた。販売員さんが久しぶりに出勤して、滞っていた発注や荷解きのようなことをしていた様子で、なにやら息を吹き返したようであった……ありがたいけれどちょっとまだ心配でドキドキするね。
— ぺち太 (@plamizo_pechita) May 23, 2020
“精度の高い”オンライン肌診断やAIメイク
スキンケアサービスの利用や、自分に合うメイクアイテムを購入したいという意志があっても、実店舗の利用はやはりまだ心理的にハードルが高い。そこで、当面続くコロナとの共存の中で今後ニーズが高まっていくと考えられるのが、店舗に行かずとも自宅で完結できる“精度の高い”オンライン上での肌診断サービスやAIメイクサービス。
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事例1.15,000通り以上から、製品を提案
医療技術を応用したスキンケア商品を提供するカリフォルニア生まれのコスメブランド「ビーグレン」は、コロナで思うように実店舗を利用できずに不満を抱える女性のニーズを捉えそうだ。
同ブランドは商品の提供に加え、これまでにもAIを使ったオンライン肌診断サービス「スキンケア分析」をしていたが、分析の精度をさらに上げるために、170万件以上のベースデータと8万件以上の詳細な肌解析データを追加導入した「スキンケア分析プラス」を開発し、5月29日にリリースした。
同ブランドは次のようにコメントしている。
「肌悩みの解決やより美しい肌を手に入れるための近道は、肌質や悩みの症状に合わせて適切にケアをすることですが、日々変化する自身の肌状態も、最適なスキンケア製品も、正確に見極められる人はほとんどいません。このためオンラインでの手軽かつ精度の高い肌診断は、これからのスキンケアの形です。」
アップグレードされた肌診断サービスでは、15,000通り以上のケアから、客の肌状態に最もあった製品を提案したり、現在の食事、睡眠、運動の生活習慣を元にした体内美容のアドバイスも提供する。
さらに、スキンケアコンサルタントが、診断の結果を踏まえて個別に肌相談に応じるサービスも展開。電話やチャットで細やかなアドバイスや提案をする。
事例2.診断結果は2,000億通り
フェイスマスク「FUJIMI BEAUTY FACE MASK」は、睡眠時間や食生活などに関して、約20問の肌診断に回答するだけで、その診断結果からそれぞれの肌状態に合わせた美容液をカスタマイズ処方してくれる。その診断結果はなんと2,000億通り。
withコロナで化粧品ニーズを掴むのは、高精度のオンラインサービス
オンライン上で肌診断ができたりAIメイクができるアプリは以前より多数の企業がリリースしてきたが、利用していたのは若年層を中心とした一部女性に限られていた。あるいはその精度がイマイチであったり簡易的な分析であることから、一度利用しても定着するまでには至らないという課題も。実際に、「試さず買うとかバーチャルメイクというのはあり得ない」という女性も。
今後化粧品カウンターのテスターをどうするのだろう。製品の見た目の色とつけ色はかなり違って発色するものもあるので、試さず買うとかバーチャルメイクというのはあり得ないと思っている。その都度BAに声掛けというのも煩わしいし、色々知恵を絞る必要がありそう
— Michihana (@michihana25) May 24, 2020
オンライン上の肌診断やAIメイクの精度はオフラインと比べるとやはりまだ完璧とは言えないと考える女性は多く、こちらの女性のように「リアルで試したい」派が現状は大多数だ。
だが一方で、前述の2事例でも見たように、オンライン上でのスキンケアサービスは急速に進化し精度も上がっている。テクノロジーとデータを駆使したからこそ享受できる診断結果に感動・満足・納得し、商品選びのステップに移行する女性はきっと多いはず。コロナ不安から消費行動や意識変化が起きていることもあって、オンラインによるスキンケア周りのサービスは今から急速に定着するはずだ。
コロナで変化した女性の消費行動
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