インセンティブで顧客を囲い込む 健康行動で「お得」をゲット

「歩くだけでポイントが貯まる」「歩いて電気代を安くする」など、日々の健康行動にインセンティブを与えて顧客の囲い込みに取り組む企業が増えている。消費者はクレジットカードの複数持ちのように、各サービスを使いこなすために必要な各アプリをスマホに入れ、それぞれにポイントを貯めてお得な生活を上手に楽しんでいる。

アプリの使い方やダウンロード方法、ポイント付与や自身の健康行動について詳細を紹介したり比較するブロガーたちも登場している。目に見えづらい健康効果よりも、確実に手に入るポイントなどの「お得」の方が、健康行動の対価として継続のやる気に火をつけているようだ。インセンティブの提供に取り組む事例を見てみよう。

歩くだけでTポイントが貯まる

Tポイントとマピオン(東京・港)のウォーキングアプリ「aruku&(あるくと)」の連携を記念したキャンペーン第2弾「Tポイントコラボキャンペーン」が12月1日からが始まった。aruku&を利用して1日の目標歩数などを達成すると毎月Tポイントを貯めることができ、貯まったポイントは全国のTポイント提携先で利用できる。11月より開始した2社の連携による反響は大きく、Tポイント利用手続きをした「aruku&」の利用者数は大きく増加したという。

人間ドック・健診受診でTポイントが貯まる

カード利用者の健康行動にTポイントがインセンティブを与えているのはウォーキングアプリだけではない。人間ドック予約サイトのマーソと連携した人間ドック・健診受診に対してもポイントが付与される。今月1日から31日までの期間限定キャンペーンで、クレジットカード決済に対応している医療施設をマーソで事前に予約し受診すると、Tポイントがさらに受診金額の0.5%分追加される。

歩いてdポイント  神奈川県とコラボ

ドコモヘルスケアが提供する「歩いておトク」も、歩いてポイントを貯められるウォーキングアプリ。スマホを持ち歩いて歩数を自動計測し、アプリ内で参加するツアーで各地にゴールしたり、アプリを起動することでdポイントが付与される。アプリは有料なのであまり歩かない人は返って損してしまうが、国内・国外の観光地をアプリ内で旅できるゲーム要素が利用者のモチベーションを維持しているようだ。さらに、同社が提供するムーブバンドと連携して利用するとお得にポイントを貯められる。

先月は歩いておトクと神奈川県がコラボレーションキャンペーンを実施した。

<合わせて読みたい記事>
未病改善&観光地の認知向上に 神奈川県の取り組み「歩く習慣化」

歩いてワオンポイント

ドコモヘルスケアが提供するウォーキングアプリは有料だが、ワオンポイントと連携するアプリRenoBodyは無料で利用できる。1日8,000歩で1ワオンポイント付与されるというわかりやすさも、利用者のハードルを下げる。

歩いて・走って電気代がお得に

歩くと電気代が安くなるサービスも登場している。イーレックス・スパーク・マーケティング(東京・中央)、 タニタヘルスリンク(東京・豊島)、 兼松(東京・港)が 共同で開発・提供しているのは、歩数に応じて電気料金を割引する電力新サービス「タニタ×イーレックス あるく・おトク・でんき」。「健康」をテーマにした新しい電力サービスで、タニタの活動量計を身につけて歩いたり走ったりするとポイントがたまり、ポイントに応じて電気料金が安くなる。タニタの健康管理サービスからだカルテを無料で利用できる特典も。

 

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