テックドクター、ルナルナの健康データから女性のデジタルバイオマーカー開発を目指す 予防医療の新たな指標に
デジタルバイオマーカーの開発を手掛けるテックドクター(東京・中央)が、エムティーアイが運営する生理管理アプリ「ルナルナ」のユーザー約1,500名を対象に、月経周期に伴う症状やQOLを解析する研究を開始した。
参加者は、同アプリに記録した生理日や周期、体調記録、QOLや症状に関するアンケート回答、ウェアラブルデバイス「Google Fitbit」から得られる心拍・睡眠・活動量データを提供。テックデータは、これらのデータをもとに女性の月経周期に伴う症状やQOLを多面的に解析する。これまで定性的に語られることが多かった月経随伴症状や不調を定量的に評価できる指標(デジタルバイオマーカー)を開発するのが目的で、女性の不調や疾患リスクを早期に検知し、セルフケアや早期介入を支援する新たな医療・ヘルスケアサービスの創出を目指す。製薬、食品、ヘルスケア関連企業などへの臨床研究支援や健康支援ソリューションの提供も視野に入れる。
デジタルバイオマーカーとは、スマホやウェアラブルデバイスなどから取得される日常的な生体データをもとに、疾患の有無や病状の変化、治療の効果を連続的かつ客観的に評価する指標のこと。従来のバイオマーカーは、医療機関で一時的に測定される「点のデータ」だったが、デジタルバイオマーカーは日常生活の「線のデータ」を継続的に取得できる点が特徴。運動、睡眠、心拍などの指標をもとに、病気の早期発見や治療モニタリング、薬剤開発における新たな指標としても期待されている。
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