「グッドデザイン賞2018」発表 ヘルスケア関連受賞

2018年度のグッドデザイン賞が先月発表された(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)。大賞を受賞したのは、寺にお供えされる食べ物などを生活に困っている家庭に配る寺の活動「おてらおやつクラブ」。他、ヘルスケア関連のモノ・コトも複数入賞した。

ポータブルX線撮影装置 「FUJIFILM CALNEO Xair」

今後の増加が予想されている在宅診療での使用に適した、超小型X線撮影装置のFUJIFILM CALNEO Xair(富士フイルム株式会社)がグッドデザイン金賞を受賞。評価されたのは、小さく軽く取り回しが効き外観も操作性も優れているといった製品デザインである点、在宅診療が確実に増えていく中で在宅X線検査の需要増加を見込み、同社の資産を生かし革新的な開発に挑戦する姿勢、そして在宅医療に大きな変革をもたらす可能性を秘めている点。

ウェアラブルチェア「アルケリス」

医療現場のニーズから生まれたウェアラブルチェアのアルケリス(株式会社ニットー)がグッドフォーカス賞(技術・伝承デザイン部門)を受賞。中腰姿勢を長時間強いられる手術の現場で医療スタッフの身体的負担を低減するウェアラブルの椅子で、「身につけて歩ける椅子」をコンセプトに開発された。機能はもちろんのこと、シンプルで無駄のない設計で軽快感あるフォルムが評価された。

地域包括ケア支援システム「ナラティブブック秋田」

医師、訪問看護師、入退院支援看護師、ケアマネージャー、ホームヘルパー、薬剤師など患者をケアするさまざまな関係者がスマホやPCでつながって情報共有を行う医療介護連携の支援ICTツール地域包括ケア支援システムのナラティブブック秋田(一般社団法人由利本荘医師会)がグッドフォーカス賞(地域社会デザイン部門)を受賞。単なる医療情報の共有ではなく、患者の考え方・想い・死生観・宗教観などを中心に共有を図るシステムのデザインが、医療従事者が患者を尊厳ある人間として向き合うことを可能にするとして評価された。終末医療のあり方を変えるシステムとして期待される。

サービス付き高齢者向け住宅「ゆいま〜る高島平」

団地の1住棟内の一部の住戸をサービス付き高齢者向け住宅として改修した、ゆいま〜る高島平(株式会社コミュニティネット)がグッドフォーカス賞(新ビジネスデザイン部門)を受賞。住棟内に分散した住戸をサービス付き高齢者向け住宅として整備するのは全国初の試み。団地内で進行する高齢化や家族の小型化、全国的に増えている空き家問題などの社会課題に対し、建築デザインの立場から柔軟に対応する姿勢と手法が評価された。

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