海外事例に学ぶ、新発想のフェムテック３選
これまでに紹介してきた海外発のフェムテックのうち、反響が大きかった製品・サービスをピックアップしてご紹介。いずれもセルフケアの継続支援や、早期発見・診断・治療に貢献するもので、健康行動のハードルを下げている点も、注目したい共通項。ユーザーのベネフィットに重点が置かれた開発視点が参考になる。
経血からHbA1cを測定、非侵襲的な血液検査を実現
血液検査を代替する月経パッド「Q-Pad」。生理期間のうち経血量が多い日に使用し、パッドに付いている取り外し可能な細長いシートをラボに郵送。ラボでは経血中からHbA1cを測定し、その結果をユーザーにデジタルレポートで報告する。経血を活用することで非侵襲的な血液検査を実現するもので、糖尿病患者の血糖コントロールを長期的にモニタリングするのに役立つ。医療機関への訪問や採血の手間を省けるのもベネフィット。FDA認可済み。
性感染症やHPVの検査が自宅でできる診断用タンポン
最先端のPCR検査技術を活用した診断用のタンポン「Vaginal Microbiome Screen」。通常のタンポンと同じように約20分使用し郵送するだけで、カンジダ症やクラミジア、淋病などの性感染症やHPVの検査、不妊症への影響、その他の婦人科の合併症のリスクがわかる。
不妊治療中の自己注射をサポートするキット
不妊治療中に行う自己注射のハードルを下げるキット「Dandi IVF Care Kit」。キット内には、ベルト、冷却パッド（注射前に皮膚を麻痺させる）、温熱パッド（注射を温める、注射後に腹部を温める、卵子採取後に腹部を温める等）、マッサージボール（注射後の痛みや不快感をケア、注射後の液体の塊やしこりをほぐす）、ショットターゲット（適切な場所に注射するための目印となるシール）が含まれており、精神的・肉体的にも負担の大きい注射プロセスを全面的にサポートする。温熱パッドは、月経時の腹部の痛みや子宮内膜症の不快感、帝王切開後の痛みなどにも使用できる。
売れるフェムテックの開発と販売戦略
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