EC市場規模(化粧品、医薬品、美容・健康器具)、前年比増で9,700億円 EC化率は9% 

経済産業省は先月末、昨年のEC市場の動向をまとめた「電子商取引に関する市場調査」を公表した。昨年のBtoC-EC(消費者向けEC)の市場規模は、前年比9.23%増で24.8兆円、BtoB-EC(企業間EC)市場規模は、前年比10.7%増で465.2兆円で、いずれも増加した。EC化率は、前年比0.25ポイント増でBtoC-ECで9.38%、BtoB-ECは前年比2.5ポイント増で40.0%で、商取引の電子化は引き続き進展しているとした。

BtoC-ECのカテゴリー別では、「化粧品全般、医薬品、美容・健康関連器具」の市場規模は、前年比5.64%増で9,709億円。EC化率は8.57%だった。EC化率が特に進んでいる「書籍・映像・音楽ソフト(53.45%)」、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器(42.88%)」、「生活雑貨、家具、インテリア(31.54%)」と比べ低いのは、化粧品・医薬品・美容器具・健康器具は商品の特性からECに向かず、実店舗での販売が適しているものが多いため。

ただコロナ禍を契機に、メーカー各社が実店舗需要の減少に対応しようとEC販売強化でオムニチャネル化を進めたことや、オンライン服薬指導の解禁、昨年1月に始まった電子処方箋などといった動向から、この傾向は変化していくとみている。解決すべき課題はあるものの、実店舗とECそれぞれの特性を生かした棲み分けと連動強化により、市場拡大やEC化率の上昇が見込まれるとしている。

【出典】令和5年度 電子商取引に関する市場調査

 

 

フェムテックレポート ビジネスモデル、需要性、課題

 

 

 

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