フェムケアの意味がわからない女性、7割(20〜50代)

国内では「フェムケア」の言葉が「フェムテック」を上回り広く定着してきた感があるが、市場全体で見ると、一般用語として十分に浸透しているとは言えないようだ。ナリス化粧品がフェムケアの意識調査を実施して明らかにした。

女性のフェムケアの認知度(年代別)

調査は今年2月に、20〜59歳の女性1,972人を対象に実施。「フェムケア」の認知を聞いたところ、全体で最多は「言葉も意味も知らない」が54.8%で半数を超えた。「言葉は知っているが意味は知らない」は16%で、約7割の女性が意味を理解していないことがわかった。「言葉も意味も知っている」は29.2%だった。

年代別では20~34歳は理解が進んでおり、約4割が「言葉も意味も知っている」と答えた。一方で、35歳以上では半数以上が「言葉も意味も知らない」と回答した。特に50代以上で認知が進んでおらず、50代前半では65.3%が、50代後半では68.7%が「言葉も意味も知らない」と答えた。

「フェムケア」の意味がわからない女性7割超

【出典】ナリス化粧品

 

女性のフェムケアの興味度

年代別:最も興味を持っているのは20代前半

続いて、「言葉も意味も知っている」と答えた人と「言葉は知っているが意味は知らない」と答えた女性891人に、フェムケアに興味があるか聞いた。最も興味を持っているのは20代前半で、76.6%が「興味がある(「とても興味がある」と「まあまあ興味がある」の計)」と回答した。年齢の上昇とともに興味のある人は減少し、50代後半では45.6%にとどまった。

「フェムケア」の意味がわからない女性7割超

【出典】ナリス化粧品

 

認知別:意味を知っているとフェムケアに興味を持つ傾向

興味の度合いを、「言葉も意味も知っている」と答えた人と「言葉は知っているが意味は知らない」と答えた人に分けて集計したところ、「言葉も意味も知っている」人の方が、「興味がある」と回答する割合が高く、言葉の意味を知っていると興味を持ちやすいことがわかった。

「フェムケア」の意味がわからない女性7割超

【出典】ナリス化粧品

 

女性がフェムケアをする目的(年代別)

更年期層は目的が多岐に

フェムケアに興味を持つのは若年層に多い一方で、フェムケアによるさまざまなメリットを享受しているのは、実は更年期層のようだ。

実際にフェムケアをしている379人にフェムケアの目的を聞いたところ、全体でトップ3は「清潔・衛生のため(42.1%)」「かゆみを防ぐため(36.8%)」「においをおケアするため(34.6%)」で、年代別では「乾燥を防ぎ保湿するため」は若年層より更年期層で高く、特に45歳~49歳は多くの項目を選択している傾向が見られた。女性ホルモンの変化や生理・閉経など、年齢による多様な変化が背景にあると考えられる。

更年期層における認知拡大と潜在ニーズの掘り起こしができれば、フェムケア商品の需要は更年期層で先に拡大が見られるかもしれない。

「フェムケア」の意味がわからない女性7割超

【出典】ナリス化粧品

 

 

売れるフェムテックの開発と販売戦略

フェム系商品・サービスのマーケティング戦略に役立つレポートをご用意しています。売れ行きに課題を感じている/販売スピードを加速させたい/流通量を増やしたい/戦略のPDCAを行いたい事業者様は、ぜひお役立てください。詳細・レポートのお申し込みはこちら

フェムテックレポート ビジネスモデル、需要性、課題

 

【編集部おすすめ記事】
フェムテック・フェムケア次のポテンシャルは「対処市場」「予防市場」の両輪
フェムケア市場拡大は50代以上の中高年層がけん引6,000店販売データと5万人データ
フェムテック市場はどうなる? 2024年に起こる3つの転換
フェムテック&フェムケア市場は一服感も、前年比108%で750億円へ拡大
フェムテックもステルス化、行動変容不要の最新のヘルスケア事例3選
売れるフェムテックの「開発」と「販売戦略」 17の障壁と対策

PAGE TOP
×