エムスリー、子宮頸がんワクチンの接種状況をリアルワールドデータ活用で可視化
医療従事者向け情報サイトを運営するエムスリーは今月8日、子宮頸がん(HPV)ワクチンの接種状況を都道府県別に閲覧できるウェブサイト「ワクチンJAPAN」を公開した。
同社が保有する医療リアルワールドデータベース「JAMDAS」や厚生労働省の公表値などを組み合わせて推計しているもので、初回接種者数や接種率のデータを、都道府県別・年齢別にグラフで可視化している。
子宮頸がんは、年間約1.1万人が罹患し約3,000人が亡くなっている。25~40歳女性のがん死因第2位で、HPVワクチン接種により80~90%の予防が可能とされるが、2013年から9年間にわたり勧奨が中断された影響で接種率は大きく低下。2022年の勧奨再開後も、一部地域では接種率が10%未満にとどまっている。接種率が依然として低迷する中、地域ごとの実態を明らかにすることで、医療従事者や自治体関係者が接種状況を正確に把握できるようにする。また、一般の人々が適切な選択を行えるよう支援することで、予防医療の推進に寄与したいとしている。サイトは毎月更新予定。
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